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33話 訓練と強さとレベル



元気になったネアとイルを連れて部屋に行くとみんな大喜びで、イルの義手を見ては「かっこいい!!」とはしゃいでいた。

カーさんが義手を作ってくれたお陰でイルは自分で物を持てるようになった。

けど、目が見えないからどこに何があるのか把握するのが難しいので、できるだけ物の配置は変えないようにしている。

その為に俺はイルの部屋に二人だけで住んでる。他の人がいると勝手に物を移動したり歩くときにぶつかったりするから。

場所を覚えれば自分で好きに使えるし、アパートの移動も覚えた所は一人で行けるようになるし。今は大体俺が一緒に移動してるけど。

最近は俺の手伝いがなくても一人でできることが多くなってきた。

だからこそつくづく思う、イルが全獣人で良かったと!

人間の見た目してたら無理だった!!

悪いけど二足歩行する喋る犬な見た目だからペットみたいな感覚で接してたと思う。そうじゃなきゃ風呂やトイレとかお世話できないっしょ絶対!






そうして次の日の早朝。

アパートの裏でリアーナさんとウォルバンさんによる訓練が始まった。


「遠慮せずもっと攻撃してこい! そうだ。それでいい」


左ではリアーナさんVSネアとホリーが戦い、右ではウォルバンVSトトとカーさんが戦っている。


ネアは右腕にカーさんが作った武器義手をつけている。いつの間に作ったんだ?

レイピアのような細く真っ直ぐなその剣で、何度もリアーナさんに向かって突く。

早すぎてよく見えないけどそれをリアーナさんは剣で受け流している。すげー!

更に空を飛べるホリーも素早い身のこなしで羽を飛ばす魔法?や格闘(爪や蹴りなど)で攻撃しているが、リアーナさんは難なく捌いている。すげー!


そして反対側では両手にそれぞれ剣を持ったウォルバンさんが、トトの力強い斧による攻撃を危なげなく片剣で受けとめている。すごい怪力。

合間にカーさんの魔法が炸裂するが、それも平然ともう片方の剣で受けとめている。強い!! そしてカーさんも強かったんだね。7属性のうち火、風、土、雷、闇を使ってる。

水と光属性以外全部使えんのかよ!

5属性使えるって凄いな、俺なんてまだ火と水しか使えないのに!!

しかも掌から火を一瞬ボッと出せるようになったのと、水を指先からポタポタ滴らせるだけ、汗か!!

ライゼは火の玉飛ばすのが矢みたいに遠くに飛ばせるようになったけど、他の属性は使えないみたいだ。

属性って遺伝で結構決まちゃうみたいで、努力次第で他の属性も使えるようになるらしいからがんばっ!

俺は異世界人なんで遺伝の属性とかないし吸収した属性次第だとか神が言ってた。よく分かんね。

後、もう自然に手に入る魔力量は限界で、レベルを上げないとこれ以上魔力量は増えないらしい。残念。


そんなみんなの様子を呆然と見ていることしかできない俺とライゼ。

出番なんて欠片もないな。




「やはり獣人は強いな。

ホリーはB級、ネアとトトはB+級、カーはA級だろう」


リアーナさんの言うみんなの強さランクだが、

弱← E D C B A S →強 となっている。大体どこも同じだな。+は上のランクに近い場合につくらしい。

リアーナさんとウォルバンさんはなんとS級! すげーな!!

そんでライゼと俺はE級だ。...うん、泣かないぞ。


因みにみんなのレベルだけど、 ホリーは68、ネアは101、トトは72、カーさんは151だ。カーさんすげー!

リアーナさんは224、ウォルバンさんは269。うん、桁が違いすぎる。俺なんてまだLv2だし。え? ライゼ? ...あいつはLv3...

後、強さランクがあるのはレベルが高くても種族によって強さが違うのにレベルで決めるのはおかしいから。らしい。

特に楽してレベル上げした人とかもいるからこういう強さのランクは必要だそうです。




「この人数でなら町の外に出ても何とかなるだろう。勿論油断はできないが」

「!! 俺も行ける!?」

「「...」」


リアーナさんの言葉に自分も魔物と戦えるのかとワクワクしながら訪ねるが、返ってきたのは無言。

かなり気を使って考えてくれて「...彼等全員がAランクを超えれば...いや、それでも無理か」と、やはり現実は厳しかった。


どこか弱い魔物のいる場所に、神に頼んで連れて行ってもらってレベルでも上げようかとも思ったのだが、...神に頼むのなんて絶対に嫌だ!!



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