あの日 4
....見える....なら....
"やれる"
奴を倒す、そう心の中で決心した時
右脚の傷は治り
右腕が黒色の鬼の手のようになり
みぞおちには刀の柄があり、そして
空中に飛んでいた
「高い...」
さっきの悪魔みたいな事も
謎の男?女?は刀を持ってたし色々もう...
前に見た物があまりにも信じ難いからか
感覚が麻痺してるのか空中に飛んでる事
右腕がある事、右脚が治った事も
驚くまでもないと思ってしまった
ヒュゥウ...
飛んでるんじゃない落ちていってる
俺は昔から適当にやってきた
物事はそれなりにこなしてきた
でもどこか"生きてる"心地がしなかった
奴を倒す
やる
殺る
今俺は"生きてる"
でも...こんな高さから落ちたら死ぬやろ...
俺の住む町「杏町」
そのトレンドマークになる「アンズタワー」
それがかなり下に見える
俺なんで呼吸できてんだよ...
まずなんでこんな所に...
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痛っ....
あいつの斬撃を避けようとした時に
飛び上がって廃工場の天井を突き破ったのか...
腕と脚が治るなら頭も治して欲しかったな......
ふぅ.......
よしこの刀の柄抜いてみるか
んっ.....
体に刺さっていた刀は強い光とともに
すっぽりと抜けた、痛みも無かった
すげぇ...花の刃文...綺麗...
ヒュゥゥ.....
地面に落ちる前にやるしかないな...
なんとなくだけどこの真下に奴はいる
色々頭が混乱してるけどとりあえず生きるため!
分からないけどやるしかない!気合いでやる!
思いっきり振りかぶる!
やっぱり言いたくなる!
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
「龍頭落とし!」
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