閑話③〜アルメリア・リチャードソン〜
「Is this 100 years old? Because it's underground, you don't know the scenery outside.
(これは100年経ったのかしら?地下だから外の景色がわからないわね。)」
私は、武器・兵器ディーラーのアルメリア・リチャードソン。祖父であるアンドレ・リチャードソンが、東条会の連中と結託して無駄な騒動を引き起こしてくれたせいで、私たちブラックマンデーは、東アジア圏の市場から撤退せざるを得なかった。それからは、ヨーロッパや中東などの紛争地域を回り、小規模な取引を重ね何とか身をつないできた。あの男に会うまでは。
伊達総司。多国籍貿易会社伊達グループの次男坊。伊達グループは無能集団と言われていたけど、彼は違った。圧倒的な交渉力と莫大な資産を背景に貿易範囲を拡大していった。覚せい剤や武器販売に絶対的な自信を持っていたようで、私たちの市場も簡単に侵食され、彼に奪われていった。家の組織の子たちも単独で傭兵を派遣したりして消そうと試みたようだけど、全部撃退されてみんな散っていった。
そんな中、彼は私に接触してきた。内容は、自分の傘下に加えることだった。勿論、私も最初は拒否した。でも、そんなこと言っていられる状況でもなかった。彼は、傘下について上納金を納めるなら東アジアの市場への参入を手助けするとまで言ってきた。調べてみれば、彼は世界各国の裏社会の重鎮たちとのパイプや官僚たちとの関係を持っていた。結局、組織での会議の末、私たちブラックマンデーは、黒月会と名前を変えて彼の傘下に加わった。
この判断は、正しいものだった。私たちの勢力は徐々に回復し、祖父の代の状況にまで到達した。彼は、それを確認すると、傘下から幹部へと私たちを格上げし、自分の持っていた世界中の市場を提供してくれた。おかげで私たちの組織は、当時のディーラー界では頂点に立った。皆が彼をボスとたたえた。彼は殆ど私たちに要求しなかった。それも彼らは気に入ったのだろう。彼の要求で各国に拠点を作るように命令されたときは、初めて疑問に思ったけど、今思えばこの状況を読んでいたのだろう。
「…Hmm? where is here? Oh, a nuclear shelter ... Is that 100 years old?
(…ん?ここはどこだ?ああ、核シェルターか…。ってことは、100年たったのか。)」
「Did you get up, Ed. It's a good status to get up later than me.
(起きたか、エド。私より遅くに起きるとはいいご身分だな。)」
「what? Bo ... Boss! I'm sorry.
(何?ボ…ボス!申し訳ありません。)」
「If you wake up, check the situation on the ground. The chairman may have contacted me.
(起きたんなら、地上の状況でも確認してこい。会長から連絡が来てるかもしれんからな。)」
「of course! I'm going now.
(勿論です!今すぐ行ってきます。)」
「You don't have to go, Ed. Because I'm already here. Good morning, boss. There was a forest all over the outside. I'm not sure about the situation, but there was a statement from the chairman at the entrance.
(行かなくていいよ、エド。俺がもういってきたから。ボス、おはようございます。外は一面森が広がってました。状況はよくわかりませんが、入り口に会長からの文が落ちておりました。)」
「Michael, were you awake? So what is the content of the sentence? Did you read it because it's about you?(マイケル、起きていたのか。それで文の内容は?お前のことだからもう読んだんだろう?)」
「Yeah. When we wake up, we want to come to the base immediately. Our Harley was parked on the ground.
(ええ。起きたら、すぐに拠点に来いとのことです。地上には我ら分のハーレーが駐車されておりました。)」
「Then I'll head right away. Since it is the chairman, other executives will also be gathered. We have to get it first. Forcibly wake up Ed, Michael, and others. If you have a set of equipment and luggage, you will leave!
(なら、すぐに向かうわよ。会長のことだから、他の幹部たちも集めることでしょう。私達が最初につかないと。エド、マイケル、他の連中を無理にでも起こしなさい。装備一式と荷物を持ったら出発する!)」
「「Understood! boss!(畏まりました!ボス!)」」
すみません。閑話、一応次で終わりまして、本編に戻ります。