第1話〜新たな世界〜
Dr.stone触発されて夢に出てきた話です。いつもどおり、投稿は不定期ですが、気長に読んでいただけると幸いです。
最後に手を加えてから早いことで、一年が経過しました。Dr.stoneも最近2期が始まりました。私としては、最近戦国モノを書いていたのですが、気分転換に過去のモノを見ていたのですが、正直ひどいものばかりでした。でも、これだけは、まだ書き出したばかりというのもあって、おもしろい展開が思いつきそうです。
お時間のある方は是非、読んでいってください。
「重!よっこいしょういちっと!…ふ〜。これで準備完了だ。さてと、眠る前に日記でもつけるとするかな。終焉の準備…365日目。書き出しは…そうだな。おそらく、明日世界は終わる…」
ここは、核シェルターより深い地下10階。核シェルターは、地下1階な。
他の世界の連中は、馬鹿ばっかだ。第三次世界大戦なんていつ起こっても仕方ない世界情勢だったってのに、現実逃避してなんの対策もしなかった。俺は、そんなバカ共とは違う。俺は、俺だけが生き残れれば、構わない。俺がこんな施設持ってるのは、親も知らない。おっと…名前を書いとかねぇとな。もし俺が生き残れなかったときのために、見つけた奴に覚えてもらわねぇと。
俺は、伊達総司。俺の名前を見てなにか思ったのなら、あんたは多少は、歴史を知ってるってことだ。俺のご先祖様は、何を隠そう独眼竜の伊達政宗だ。ゲームのキャラにもなってただろ?っていうか、今もゲームってあんのか?まぁいいや。俺の親父は、貿易商で金だけは腐るほど持ってたんだ。だから、昔から金に関してだけは困ったことはない。何なら、小さい頃から良い子を演じて、おねだりした分の金は、ずっと貯めてきた。勿論、不良連中にたかられたこともある。無論、ぶっ潰した。2度と向かってこれねぇようにな。俺は、昔から剣道というか真剣の使い方を縁戚の人たちに教え込まれてきた。だから、木刀だろうが竹刀だろうが刀持ったら負けねえ。何人だろうが、何十人だろうが、ぶっ潰した。悪友連中のコネで俺は、日本の裏社会、極道社会のドンや、海外マフィアの幹部とかにも会ったことがある。今だから言うが、資金援助もしていた。親に内緒で、マネーロンダリングとかもしてたんだぜ。その代わりに世界中から武器やらなんやら、危ねえもんの輸入をしてもらってた。覚せい剤なんてもんは序の口。まぁ、トンクラスでもらってたからな。裏金は減るどころか増えていった。その他にも拳銃~戦車まで何でもござれだ。ガソリンだって腐るほど溜め込んである。俺の生きてるこの時代はよ、何でもかんでも自動化されてんだ。だから、保存方法は、完璧。俺が起きてからも十分に使えるように設定した。途中からは、人力だったからつかれた疲れた。家具も日用品も大工道具も資材も何でもかんでも集めてここに溜め込んできた。今では、どれだけあるのか俺にもわからない。だが、もし、生き延びたら、この世界でやっていけるくらいには準備を済ませた。
うちの家系は、殆ど死んじまった。親父もアメリカと中国が始めた第三次世界大戦の中で、去年輸送艦に間違われて轟沈。母親は、それで狂っちまって身投げ。兄弟姉妹もいたんだが、放射線による病気やら爆撃やらなんやらでもう皆死んじまった。こんな俺を優しくしてくれた縁戚連中も皆…。俺だけが生き延びた…。いや、生き延びちまった。
「…ここいらでもういいか。眠るとしよう。次に起きるときは、98年後だ。」
通常のシェルターは、100年設定だ。民間会社のネットワークをハッキングして調べてもらったから間違いない。俺は、その前に復活して、新たな世界に適合する。俺が貯蔵する物資があれば、世界で頂点に建てる。いや…世界は要らんな。全国統一だよ。伊達政宗だってなし得なかった。栄光を俺が掴み取ってやる。なんでかって?そんなの簡単だろ?ハーレムだよ。民間のシェルター内には、憧れのアイドルや有名女優たちもいる。この一年、そのためには苦労を惜しまずに準備を進めてきた。そいつらを根こそぎ手に入れて、俺の俺のための王国を作り上げる。
さて…シェルターに戻るか…。
よし…。98年後にセット。では、世界よ!サヨナラ!また会おう!
俺は眠った。俺の核シェルターは、他のシェルターと大きく異なる点があった。物資を守るため…いや、警察にバレないようにするという口実で、他のシェルターよりも堅牢な作りにしていた。放射線も全く入らないような設計となっていた。それだけの財力があったわけだが、それ以上に俺に生への強いこだわりがあった。口には出さなかったが、家族を失った悲しみは常に持っていた。だからこそ、自分だけでも生き残ろうとした。一族の血を絶やさないためにも。
俺が眠っている間に様々なことが起きた。大国と呼ばれていた国は、崩壊した。小国もそれに続き、世界が終焉を迎えた。そこでようやく世界の終焉に気づいた無能な人々は、我先にシェルターへ逃げ込んだが、数には限りがあり、そこでまた争いが生まれた。シェルターへと逃げ込めずに地上にいたものは、放射線から逃れられず、皆が命を落とした。かつて90億人とも呼ばれた世界の人口は、100分の1以下にまで減少していた。それも、近代施設は、地殻変動によって火砕流や地震、洪水、津波、の影響から姿を消し、原始の地球が蘇った。動物の楽園へと姿を一変させていた。
俺が眠っていた、核シェルターを除いては…。
「ん〜!あ…。随分と寝てたな。そりゃそうか。98年も寝てたんだもんな。さてと…新たな世界とご対面と行きますか。」
俺は、新たな世界へと足を踏み出した。俺の復活が、この原始の世界にどのような変化をもたらすかも深く考えないままに…。
今回は、いつも以上にダークな感じになると思います。女性の方は、閲覧は控えたほうが良いかと思われます。