1/1
プロローグ
それは、本当に突然だった。
なんでこんなことになってるんだっけ…?目の前の状況を整理しても、なんでだろうとしか返事が出てこない。
_私立青柳高校1年、望月 碧。実は訳あって入学式から学校に行ってません。母親は自分が3歳のときに駆け落ち、父親は海外に単身赴任中と、まるでドラマみたいな崩壊っぷりをしているため、「学校に行け」なんて言う人はいない。
もちろん、これからだって学校に行くつもりなんてさらさらなかった。ハズなのに…
「ってぇ…な」
なんで自分は、
自分が行くはずだった高校の制服をだらしなく身にまとう、こんなヤンキーみたいな人に押し倒されているんだろう?
___なんでこんなことに?
そんなことを問いかけても答えてくれる人はおらず、頭の中では危険信号がビービーとうるさく響いていた