夏休み
久遠トワ(くおん とわ)
女子高校生。風紀委員に所属している。
人間観察が趣味。
ラベンダー色の髪とパステルカラーの紫のような色の瞳をしていて真面目そうな見た目をしている。
星鏡ネモ(ほしかがみ ねも)
女子高校生。トワと同じクラス。
特に委員会に所属はしていない。
「ちょっと近寄りづらいよね」とよく噂されている。
深緑色の髪にエメラルドグリーンの瞳をした、自然を象徴しているような見た目をしている。
棚裏ネリネ(たなうら ねりね)
主人公と同じクラスの男子高校生。トワと同じく風紀委員に所属している。
人間の感情や考えていること見抜くのが得意。
大体の人をフルネームで呼ぶ。
パステルカラーの水色のような髪色をして、深い海を映すような青色の瞳をしている。
「やったあああ夏休みだああああああ」
そうはしゃいでいるとスマホが鳴った。
ネリネくんからだ。
「久遠トワさん、自分とデートしませんかー?」
思わず笑いがこぼれてしまった。
("デート"って笑)
「いいよー!」
そう送ってからすぐ返信がきて、結局8月6日に出かけることになった。
8月6日は近くで花火大会をやるらしい。
せっかくなら見に行こうよってことで、一緒に行くことになった。
(ネモちゃんとも行きたかったなー、なんて)
3人で行きたかった……けど、ネモちゃんとネリネくんに負担をかけてしまうよね。
(しょうがないしょうがない!!)
そう気を取り直して、ネモちゃんと夏祭りに行ったときに着て行った、黒色の生地に、白いキキョウが描かれた大人っぽい浴衣をクローゼットの中から取り出した。
「はぁ〜〜この浴衣大好き!!なにより白いキキョウが美しい……一年に2回も着れるなんてほんと嬉しい!!」
浴衣をぎゅーっと抱きしめる。
(この浴衣って、中学生の頃好きだった子からおすすめされたやつだったっけ)
すると急に耳鳴りがした。
(うわっ、急に耳鳴りが……)
長く続く耳鳴りにうんざりしていると、はっと気がついた。
(あれ………私って…)
私に何かを気づかせるように、耳鳴りがまだ続く。
(女の子しか、好きになったことない……?)
そう気付かされたとき、耳鳴りが止んだ。
「いやいやいやいやいや」
なぜか速くなっている鼓動を落ち着かせるように、声に出して言った。
(女の子しか好きになったことないかもって言ってもまだ2人だけだし、決まったわけじゃないよね…?)
私は中一の頃、髪の毛が長くて、ふわふわしてて、目が桜のような薄い桃色で、小動物みたいでかわいい子がいて、その子が好きだった。
まぁ結局、自分でその恋心に気づいたのが卒業のときだったからなにもできなかったけどね。
今は垂れ耳の犬のような髪型をした美しいエメラルドグリーンの瞳をして、なにより反応がかわいいネモちゃんが好き。
でも、私の恋の経験はそれだけ。
(断言することはできないけど……私が好きなのは女の子……?なの?)
近くにあった猫のクッションを抱きしめる。
「私って、普通じゃないのかな……」
猫のクッションに問いかける。
……もちろん、返事はなかった。
(やった!今回はネリネくんより先に来れた!)
私は今、待ち合わせ場所の駅にいる。
いつもはネリネくんが先に待ち合わせ場所にいるから、私がネリネくんより先に来れてなんだか嬉しかった。
少し待っていたら、夏の海みたいな青い瞳をした人が見えてきた。
「ごめん〜!待たせちゃって」
「もー!ほんとだよ!めっちゃ待った!」
(さっき来たばっかりだし、まだ待ち合わせ5分前くらいの時間だけどね)
なんとなく、からかってみたくなった。
『ごめん待たせちゃった!』とか言われちゃったら『ほんとだよー!めっちゃ待ったんだからね!』って言いたくなるんです。
「ごめんよぉ」
微笑みながら言ってくれた。どうやら私の茶番に付き合ってくれたみたい?
気分がめっちゃ良くなってテンションが高くなってきた。
「さ!じゃあ行こー!!」
「うん!行こー!」




