第8話 再会の時
『稗田瑠伽?』
『どっかで聞いたことあるような…』
『ふふん!ここは俺の出番だな』
『おう有識者ニキはよ教えろ』
『なんかひどくない?』
いたって普通である
『3年前の通り魔事件、その被害者が同姓同名だったぞ』
『あー!あれか!』
『あったっけそんなの』
『ほら…確か弁護士団体が全力で動いた』
『あっ…』
いったいあの両親は何をしたのか気になったが、場所を聞くヨカだった。
「住所、分かる?」
『分からん』
『分からん』
『知ってる』
『分からん』
『おや?』
『知ってるとな?』
『まさか被害者と面識あったとか?』
『はははそんなまさか』
『ハイ親友でした』
『ファーwww』
このコメントに視聴者は盛り上がり、ヨカは親友の顔を思い出してた。
「そっち行く、魔法陣出しといて」
『了解であります!』
『ヨカちゃんヨカちゃん!私も知り合いだったよ!』
「取り敢えずこっち」
「到着」
「わ!…本当にすぐに来た!」
『いや草』
『本当草』
『転移ってマジで一瞬なんだな』
『って、女性だと!?』
『間違いない!モザイクかかってるけど声は女性のそれだ!』
んー…取り敢えず
「配信、一旦切るね」
『そんな殺生な!』
『まだこの人本物かわからないのでは!?』
そんなことを言ってるコメントを無視して配信を切ると、私…いや、俺はかつての大親友に託していた秘密のパスワードを言った
「…久しぶり、シュマピー、3年ぶり…って言ったらいいかな?」
「…え?」
シュマピーは困惑してた
そりゃそうだ
死んだと思った親友が別世界行ってこんな姿になってして戻ってくるなんて思いもしなかっただろうからね。
「信じられないなら言ってあげようか?昔、小夏やメグと一緒に祭りに行った…」
「ストップ!分かったからストップ!」
信じてくれてありがたい
「…本当に、瑠伽なの?」
「…うん」
「…ずいぶんと可愛くなっちゃって」
「おいコラ」
そんな可愛くなったのかな…うーん微妙な気分になったからこの話はやめよう
…って、涙目かよシュマピーは…昔はよく泣いてたなぁ
「ふぇぇぇぇん!瑠伽ぁぁぁぁ!生きててよかったぁぁぁぁ!!」
「いや…一回死んでるんですけど」
すまん…コロナ状態だとこれが限界だったよ…