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さようなら(最終話)

静かな風が、稔の顔を撫でる。あの日から何度も迷い、悩み、そして進んできた道。今、全てが終わりを迎え、彼は最後の一歩を踏み出そうとしていた。その足音が、どこか遠く響いているように感じる。


「さようなら」


その言葉が、稔の心から静かに漏れた。これまでの自分、これまでの歩み。全てが一つの終わりを迎え、彼はその瞬間を静かに受け入れていた。すべての選択、すべての決断、それらが積み重なった今、彼はただ静かに前を見つめるだけだった。


「また、どこかで」


誰かに向けて言うでもなく、稔はただ心の中でその言葉を呟く。それが、彼なりの別れの形だった。どんなに時間が経っても、この道を選んだ自分を、忘れないように。その思いを心にしまい、彼は歩き出した。


今度は、もう振り返らない。すべての過去を胸に抱きながら、稔は歩み続ける。未来のことはわからない。しかし、その一歩を踏み出すことで、新しい世界が広がっていくことを信じて。


さようなら、過ぎ去りし日々よ。


そして、これから始まる新しい世界へと、彼は静かに進んでいった。



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