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第2節:目覚めの地

悠也が目を覚ましたのは、草木が茂る見知らぬ森の中だった。彼の体は軟らかな苔の上に横たわっており、頭上を覆うような巨木が太陽の光をほんのわずかしか通さない。立ち上がると、ほのかに湿った大地が足元を冷やした。


「ここは…どこだ?」悠也は自分が着ていたスーツが枝に引っ掛かるのを払いながら辺りを見回した。


その時、ふいに低い枝がゆっくりと動き、その影から小さな緑の肌を持つ生き物が現れた。その姿は人間のようでありながら、長い耳と鋭い眼差しが印象的なゴブリンだった。


悠也は息を呑んだ。異世界のファンタジー小説やゲームではよく見る生き物だが、現実に目の前に現れるとは思ってもみなかった。ゴブリンは通常、人間の天敵とされている。しかし、このゴブリンは武器を持っておらず、好奇心に満ちた目で悠也を見ていた。


「人間、ここは人間の場所ではない。どうしてここに?」ゴブリンは意外にも穏やかな口調で話し始めた。彼は自分を「リーフ」と名乗り、森の賢者として異種族間の調停者の役割を果たしていると説明した。


悠也は戸惑いながらも、自分がどうしてここにいるのか、一体何が起こったのかをリーフに説明しようとした。「正直よくわかってないです…多分、事故に遭って…それで気がついたらここにいたんです。」


リーフはうなずき、「なるほど、異世界転生か。お前は新たな命を得たわけだ。しかし、ここは危険が多い。お前のような未熟な者が生き延びるには知識が必要だ。少しの間、私のもとで学ぶが良い。その前に、お前の力を試す必要がある。私と一緒に来るが良い」と言って、森のさらに奥へと進むように促した。


悠也は不安と興奮が入り混じる心境で、リーフに従い森の深くへと歩を進めた。彼には分からない多くのことが待ち受けていることを感じつつ、新しい世界での最初の一歩を踏み出した。

次行ってみよ〜

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