表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/128

仲たがい1

「今日はあたたかいね。明るい場所でお茶でもどうかな」


 春の陽射しがぽかぽか気持ちのいい日。


 楽し気なフレイディに誘われて、アマリアは肖像画に取り組んだあと、サンルームでお茶を飲むことになった。


 初めてこの宮廷に招かれたとき、ここでフレイディとお茶を飲んだ。


 サンドイッチもスイーツも美味しかったことを思い出して、懐かしい気持ちになる。


 あのときの会話もとても楽しかった。


「もうすっかり絵らしくなったな。どこまで作り込むんだい」


 今日は春らしいハーブティーを淹れてもらい、味わいながらフレイディが聞いてきた。


 アマリアの描く絵も、もうだいぶ佳境に入っていた。


 あと三、四ヵ月ほどで完成となる予定なのだ。


 最後の一ヵ月は丁寧に微調整をしたいし、ここ二ヵ月ほどでほぼ完成状態にしておきたいところだ。


「ええ。まだまだ色を重ねてまいりますわ」


 アマリアもハーブティーをひとくち飲む。


 草のような香りが鼻に抜けた。


 青っぽい香りと味だが、これがむしろ春を感じられる味だと思えてしまう。


 お茶菓子はシンプルにスコーン。


 塗るのは春摘みいちごのジャム。


 先日、厨房で煮て作ったのだという自家製だ。


 甘さが控えめで、いちごのフレッシュな味がたっぷり味わえる。


「どこまで塗られるのか楽しみだね。顔なんかももうはっきりわかるのだし」


「そうですわね。でももう少し、陰影を入れたいところです」


 穏やかに絵の話が続く。


 そのうち話は、アマリアがしばらく前に見つけたノートについてのことになっていった。


 絵の進捗や記録については、もうとっくに最後まで読んでしまった。


 少し教師についていた期間もあるものの、自己流で進めていた部分が多かったアマリアには、大変参考になったものだ。


 それを参考に少し直しを入れてみたり、やり方を変更してみたり……参考になる以上だった。


 むしろ教本にも近くなったかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ