二人でのお出掛け3
屋敷に辿り着いたのは昼過ぎだった。
ランチには少々遅いが、朝出てきて、休憩でお茶菓子しか口にしていなかったのでお腹は減っていた。
それに話をするにも食事を摂りながらのほうが、会話が弾むだろう。
よって、遅めのランチを出されて、そこでフレイディのおじという人物と話をした。
「すまないね、わざわざ足を運ばせて」
綺麗に盛り付けられた食事を挟んで、フレイディのおじは申し訳なさそうだった。
けれどフレイディはにこにこしていた。
煮込まれた牛肉をナイフで切り分けながら、楽し気に言う。
「いえ、久しぶりにおじさまにお会いできて楽しいですし、外出も良いものです」
それは本心だとアマリアにはわかるので、内心くすっとしてしまった。
表には出さなかったけれど。
このあたりは農業が盛んだそうなので、アマリアは特に生野菜のサラダを気に入った。
レモンが使われているらしいドレッシングも、ほんのり酸っぱくてよく合う。
「若奥様もかわいらしいもんだ。フレイディはいい旦那になっているかね」
アマリアに話がきて、アマリアは迷うことなく頷いた。
「ええ。とても良くしていただいております」
これも心からだった。
フレイディは優しくて、よく気遣ってくれるし、仕事に熱心な面も好ましく思っている。
ただ、時折アマリアに好意を持たれたいと伝えてくることだけが、やや困ってしまうだけだ。
別に嫌というわけではない。
アマリアにとってはそういった気持ちがどの程度なのか。
もしくはどの類なのか。
いまいち不明だからである。
だがそれはここで口に出すことではない。
アマリアはフレイディを褒めることを口に出した。
お嫁入りしてきた若奥様としては当たり前のことだったかもしれないが、フレイディは、はたで聞いていて嬉しそうだった。
だって好意を持ってほしいと願っている相手が、自分を褒めているのだ。
気分よく思わないはずがない。
自分の言葉で喜んでもらえている。
アマリアは嬉しく思っていいのか、それとも苦笑いなどをする案件なのかいまいちわからず、ただ話を続けた。
食事はゆったり、時間をかけて終わった。
お腹もいっぱいになり、満足する。
本当なら緑が多くて美しいという庭を散歩させてもらう予定だったが、途中から降ってきた雨は止む気配を見せなかった。
雨の中で散歩というのは楽しめない。
冬という寒い季節では余計にそうだ。
よって予定は変更されて、客間に通される。




