二人でのお出掛け2
そんなフレイディと今日はお出掛け。
御付きを伴い、何台かの馬車で出発した。
勿論、フレイディと同じ馬車に乗った。
御付きには護衛の男性が二人ほど同乗している。
だが話すのは主にフレイディとアマリアだけだった。
そういうものなのだ、御付きの仕事は。
「俺も久しぶりに行くんだよ。前に行ったのは春の終わりだったかな。エヴァーレ家をお訪ねしたときより少し前のことだ」
エヴァーレ家を訪ねてきたときというのはつまり、あの事件が起こったときということ。
今となってはアマリアはくすくす笑ってしまう。
フレイディもつられたようで少し笑った。
「そうでしたのね。おじさまはどんなお方なのでしょう」
しかしこれについての話より、別のことが気になって、アマリアは質問した。
今日、訪ねていく先のメインは、フレイディにとって、おじの一人に当たる人物なのだという。
アマリアは結婚式でほんの少し挨拶をしただけなので、正直、顔も曖昧であった。
「気軽な方だからあまり気負う必要はないよ。外交の仕事が多いから、飛び回っていることが多いというだけだ」
「外交のお仕事なら、ほかの方々とお会いすることも多そうですものね」
そのような平和な会話をしながら馬車は進む。
馬車で二時間ほどなので、そう遠くはない。
途中で一度、休憩を入れるくらいで着く予定だった。
「おや、少し降ってきた」
その休憩に立ち寄った場所、山小屋のようになっている休憩所だった。
そこへ着いたとき、先に降りたフレイディが意外そうに言った。
そのフレイディに、別の馬車に乗っていた御付きが傘をさしかける。
最後に降りることになったアマリアが入り口から見ると、確かに雨が降ってきていた。
ぱらぱらという程度だが、空はすっかり暗くなって、まだ雨はこれからといった様子だった。
「ありがとうございます」
フレイディが差し出してくれた手を取って、慎重に馬車を降りる。
そのまま一緒に傘へ入り、二人は休憩を取る山小屋へ向かっていった。
「予報では明日の予定だったのにね。予想以上に雲の動きが早かったのかもしれない」
「そうですわね」
何気なく話をして、山小屋でお茶と軽いお茶菓子をいただいたりして、三十分ほどゆったり過ごした。
そうしてから馬車へ戻り、再度目的地を目指す。




