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二人でのお出掛け1

 クリスマスも過ぎ、年末が過ぎて年も変わったある日。


 アマリアはレノスブル家親戚の領へとお出掛けをすることになった。


 近頃忙しかったが、やっと少し余裕ができた。


 だが向こうから赴く時間がなくて申し訳ないのでもう少し先に……という手紙が来たそうだ。


 本来ならアマリアの住むここがレノスブル家本家なので、向こうから赴くのが道理である。


 だがあまり先延ばしにもしたくない。


 ここだけの話とはいえ、アマリアとの婚姻は一年間の予定なのだから。


 そして夏に結婚式をしたのだから、もう半年近くは経とうとしている。


 よってアマリアとフレイディ、二人で赴くことになった。


 だがフレイディは不満を言うどころか、むしろ楽しそうだった。


 服や時間の打ち合わせをしているときから、既にわくわくしているという様子でいたのだ。


「近頃、仕事ばかりだったからね。公に遠出をできるなんて楽しみだよ」


 アマリアと同じ色系統の服にしようと、手持ちの服を見ているときにそう言っていた。


 その気持ちはアマリアのほうも多少はあった。


 貴族として、外へのお出掛けというのはたまにしかない。


 一ヵ月に二、三度がせいぜい。


 だから馬車で外へ出掛けられる。


 遊びにではないものの、外へ行って新しい刺激に触れられる。


 それだけで既に多少の娯楽なのであった。


「仕事を覚えていくのも重要だとは思うが、頭に詰め込むことが多いから、やはりくたびれるね」


 現在、フレイディは父であるレノスブル卿に、跡継ぎのための政務を教わっている段階。


 それが主な仕事なのだ。


 アマリアは領を治める詳細など知らないが、大変なものだということくらいは理解している。


 そうあるものだろうという推測以外にも、父も同じだったからだ。


 下の爵位である男爵家でもそうだったのだ。


 伯爵家ともなれば、もっと範囲もやることも増えるだろう。


 フレイディも家を継いで独り立ちすれば、きっと忙しくなるのだろうなと想像できた。


 でも自分は多分、そのときはもうフレイディのそばにはいない。


 そのことに気付いたとき、アマリアはなんとなく、心に風が吹いたように感じてしまった。


 すぐに「それが自然よ」と思ったけれど。


 それに自分がいなくても、完成する肖像画はちゃんとフレイディの手元にある。


 それならある意味、一緒にいられるということにもなる。


 それでいいわ。


 頑張って作り上げる予定だもの。


 今のアマリアはそれで良いことにしておいて、フレイディの仕事の話をにこにこ聞くのだった。

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