表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
103/128

あなたに恋をしたから4

 フレイディはただ、アマリアを見つめて聞いてくれる。


 まるでひとことも聞き逃すまいという視線だった。


 その視線を見つめ返して、アマリアは大きな緊張を感じつつも、はっきり口に出した。


 ここは本来の気質、大胆で何事にもきっぱりしている自分らしく。


「それはフレイディ様に、恋として惹かれているからです」


 口に出したことで、アマリアの胸の中、その気持ちはすとんと落ちてきた。


 腑に落ちる、といった心持ちだった。


 ああ、私はこの方に恋をしたのだ。


 言葉にして初めて実感になるなんて、遅すぎるし、子供すぎる。


 自分のことをわかっていなさすぎたのだと思う。


 でも遅すぎることなんてきっとなかった。


 むしろ、今で良かったのかもしれない。


 気持ちを実感するのも、伝えるのも。


 フレイディはしばらくアマリアをただ見つめていたけれど、不意に表情が変わった。


 ふわりと優しい笑みが顔中に広がる。


 その表情はアマリアが初めて目にするもので。


 溢れんばかりの幸福。


 それであることが、ひと目でわかった。


「ありがとう。……嬉しい」


 今度はきっと感嘆の意味で、吐き出すように言われた声。


 アマリアの胸の中に染み入って、そこにあった自分の気持ちと合わさって、ひとつになるのを感じた。


 とくとくと心地良く胸が鳴る。


 緊張も羞恥も消えない。


 けれどそれより大きな幸福感が、鼓動と体の熱さとなって表れていた。


 お互いの心を見つめているような、視線の交わりだった。


 けれどそれは不意に壊れた。


「でも、契約は変わらないのですよね」


 アマリアがここまでの話とまったく違う響きで言ったからか、フレイディはちょっと目を丸くした。


 確かに事実だけれど、どうしてここで、という顔になる。


「そうだが……それが?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ