いつか少女が綴るかもしれない物語 ~『惨禍の魔女』IF~
本編でお兄様たちが戻ってこなくなった後のIFルートです。
本編読了後にお読みくださいませ。
長い長い時間を経て、お兄様と青年、一部の子供たちが帰ってきました。
ようやく帰ってきたお兄様と青年は、力強く少女を抱きしめます。
「寂しい思いをさせてすまない。これからは、ずっと一緒に暮らせるから」
「ずっと君のことを想っていた。もう絶対に離れない」
言葉通り、戻ってきたお兄様と青年と子供たちは、もう仕事のために島を離れることはありません。
戻ってこられなかった子供たちの話を聞いて、少女は悲しみましたが、みんながたくさん慰めてくれました。
空っぽのお墓を作り、そこに花をたくさん植えました。
ピクニックをするときはそこに集まって、みんなで楽しくお話しします。
きっと、戻ってこられなかった子供たちも、空の上で一緒に楽しんでくれているでしょう。
お兄様は、少女の血を抜かなくなりました。
おもちゃ部屋も片づけてしまいましたが、少女には他にも楽しいことがたくさんありました。
少しだけ成長した少女と青年は、小さな結婚式を挙げます。
綺麗なドレスを着て、美味しい食べ物が溢れ、お兄様も子供たちも、みんな笑顔です。
少女と青年も、とても幸せでした。
愛する人たちに囲まれて、少女と青年は永遠を誓いました。
***
幸せな日々は続きます。
少女と青年の間に、たくさん子供が生まれました。
他の子供たちの中にも結婚して、同じように子供を生む者もいました。
屋敷はどんどん賑やかになっていきます。
大きな屋敷なので、まだまだ子供が増えても大丈夫です。
お兄様も賑やかな屋敷を見て、嬉しそうに笑っています。
冒険がしたいと、島を離れる子供たちもいました。
少しだけ寂しいけれど、しばらくすれば必ず、たくさんのお土産とたくさんの冒険話を持ち帰ってくれました。
少女もお兄様や青年、子供たちと一緒に、島の外へ旅行に出かけることもありました。
大きな船で、何か月も旅をしたこともあります。
けれど最後には、やっぱりお家が一番だと、みんなで笑います。
少女は大好きな人たちに囲まれて、ずっと幸せに暮らしました。
というわけで、『惨禍の魔女』と呼ばれなかったIFルートでした。
少女にとってはハッピーなはずの目隠しエンドです。
島の外で何があったのか、みんなが何をしていたのかは、時間をかけてゆっくり説明されるはず。
本編も含めた、もう少し長めの後書きっぽいことを活動報告に書いています。
よろしければこちらもご覧ください。
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