11 処遇
朝、ようやく戻ってきた、家族そろっての楽しい朝食の時間、
ではなかったのです。
だって、食卓にコイツもいるし、
なんか、ぱくぱく食べてるし、
少しは空気読んでよ、まったく。
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これからどうするのかを、みんなで相談。
なのですが、困ったのは、コイツの処遇。
まず優先すべきは、ツァイシャ女王様へのご報告、
でも、コイツをお城に連れて行くわけには行かないでしょ。
今は大人しくしているけど、やっぱりナニしでかすか分かんないし。
いえ、精霊差別じゃないですよ。
種族問わず、大事なのは信用ってこと。
「では、今日は私とルルナさんとで御報告に」
落ち着いたら、後日、僕も行きます。
今回の件、女王様にどうしても言いたいことが、ある。
「フォリスさんを、コレとふたりきりにしたくはないのだがな」
僕もコレとふたりきりは凄くイヤです。
もし何かあったら、カタキをとってくださいね。
「縁起でもない事を言わないで欲しい……」
迷いながらも決断したおふたり、『ゲートルーム』へ。
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さて、どうしよう。
ってか、ローガンフージュさん、なんだかすごくリラックスしてるんですけど。
昨日の、シナギさんの前でのしおらしい態度と、全然違うんですけど。
僕、ナメられてます?
まあ、今コイツが暴れ出したら、なんもできんけどさ。
そもそも、なんで僕が、コレの処遇を一任されてるんですかね。
「迷惑掛けて済まんの、フォリスちゃん」
……どなた?




