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ある意味怖い話  作者: 谷口由紀
12/17

夜景と首 ※

※免許をとったばかりの頃、六人で夜景を見に行きました……




「Y面山」

 A知県N市にある夜景スポットです。

 そして一方で心霊スポット、だったそうです。


 私の友人たちは本当にこういうところが大好きで、人をだまし討ちのような形で連れてくるのが正直嫌いです。

 ちなみに本人たちにも面と向かって「あんたらのそういうとこは大っ嫌い!」と伝えてあるので陰口ではなく友人らに対する素直な気持ちです。



 さて、その日は夏で友人Rの家に全員が泊まるから……という理由で夜遊び万歳状態でした。不良……ではなく、どちらかというと全員真面目なタイプだったのですが、夜のテンション……でしょうか。

 それはともかく、男女三人ずつの六人が集まり、一人が大きな車を出してくれたので、流れでドライブが始まりました。


 私は心霊スポットに詳しくなく、地名を言われても全くピンとこないのです。そのせいか「○○行こう」と連れ出された先が、実は心霊スポットだったと後で聞かされることが多くありました。


 そして今回言った「Y面山」も、詳しい人ならすぐ気づく場所だそうです。


「夜景がきれい」

 かつ、メンバーの中に少し気になる異性がいる……となれば、テンションもあがるものです。しかし、着いた先は山。夜景を楽しめる……ということはほとんど明かりもなく真っ暗でした。


 とりあえず携帯電話の明かりをたよりに展望台に進みます。

 そして階段を上っているあたりで、妙な感覚がありました。

 首回りに髪の毛がまとわりつくような不快感、といえば想像しやすいかもしれません。その不快感がずっと続いていたのです。


 当時の私の髪型はショートカットで、首に届くほど長さはありません。服装も、夏らしく首回りはかなり広く開いていました。

 にもかかわらず、首回りが不快なのです。


 階段を上りながら、ずっと首を触っている私にMが言いました。

「首、絞められてるの?」と。


 なぜそんな事を聞くのか、嫌な予感がしつつも尋ねました。

「何か隠してる?」

「ここで亡くなった人がいるんだって、自分で首を……」


 そう聞いた瞬間、イラッとしました。

 そして前を歩くN(黒歴史)に向かい、首から「何か」を外しては投げつけ、外しては投げつけ……という動作を繰り返しました。

「絞めるなら、コイツ(N)絞めとけ!」

 その怒りとともに何回も繰り返していたら、何度目かにすっきり爽快になったのです!



 Nは、帰りの車で「なんか首変かもー」と呑気に言っていたので、私の行動は成功したらしい。


 だまし討ちはいくら友人でもダメだと思うのです!

 首の気持ち悪さが不快だった出来事でした。

あ、あの日……夜景みてないことに、今……気づきました。

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