4話 ラッキーカード
僕の遊戯世界ノーアでの”アユム”としての種族と生まれが決まった。弱種族のボンビーだけど強く生き抜いてやる!キャラクターとして活躍することはニの次だけどね。
「では、アユム様は獣・人狐族、貧困層で……あら?」
フェル・シール様の前にあるカード10枚のうち9枚は消えたが、選ばれた2枚のうち1枚のカードが残った。
「今確認をとりますのでしばらくお待ちください。……確認取れました。おめでとうございます、あれはラッキーカードです。今回のキャラクターメイキングから適用された仕様でキャラクターに特典が付きます。」
どうやら新しい仕様で当たりくじのようなものらしい。あまり活躍したくないので正直嬉しくないなぁ。特典の内容はなんだろう?
「特典はチュートリアルの最後にお渡しされる予定です。ではピノ様、このカード引換券を受付にお渡しください。ご利用ありがとうございました。」
すでに未来から送られて、僕ベースのキャラクターカードは受付にあるらしい。さすが神ゲームだ。
「歩クン、がんばって生きてね!」
「はい、頑張ります。」
顔を上げた僕に軽く手を振りピノ様は出て行った。
「ではアユム様、新しい世界と身体に慣れるためのチュートリアル・ノーアに送ります。ご活躍を期待しております。」
おお!身体が浮いて、手が微妙に透けてる!
「ありがとうございます……自分なりにがんばって見るつもりです。」
「一つだけご忠告を。ご活躍を意図的にされなかった場合、強制的に活躍していただくことがございます。……ご注意を、では。」
どうやら僕が、ほどほどな活躍で済まそうとしていたことに気づかれていたらしい。ああ、やっぱり全力で頑張るしかないか。
感謝・感謝です。