第四話 ~それぞれの出会い《レン編》~
あのバカを標的にした魔法に巻き込まれ、自分は異世界に連れて行かれた。
……まったく…腕掴むなよ…若干イテェ…
今自分等は、質の悪い武器防具で全身を固めた騎士達と、三流の魔法使い達に囲まれている。
……この中に自分より強いやつは………いないな。
適当に観察しながらぼ~っとしていると、一人の女が声を掛けて来た。
「あ、あの…とりあえずお名前をお聞きしてもよろしいでしょうか?」
おい…なんでそうなる?
てゆーかアーリン語だったな…じゃあここはメノーラか…
完全にリョーマに落とされたレティフェレスさんの話を聞くと、魔王が復活しました。だから助けて下さい勇者様~ということらしい。
……適当に旅に出てずらかるかな…
口を挟むと面倒なことになりかねないので、無言で説明が終わるのを待つ。
すると、リョーマがさっき聞いた事を一から説明し始めた。
あー、わかってます。わかってますから。あーうぜぇ…
あまりにもリョーマがウザかったので、ちょっと文句を言うことにした。
「こんな二度手間せずに、そのレティさんが魔法具を身に付ければよかったんじゃないか?」
「あっ……………」
……気が付かなかったことに驚きだ。
その後、適当に説明を聞き流していたら、どうやらこの国の王様に謁見しにいくらしい。
ついていかなかったら怒られるだろうし、適当に聞き流すか…