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2-13 巨大犯罪組織

交差羽です。『中二病スキルで全てを救う』を2章13話を投稿させて頂きました、赤髪とバトルと主人公が大好きな作者です。巨悪に立ち向かう主人公も好きです、土曜も好きです、アニメの時間も好きです。

「それでは、改めてよろしく。」


圭さんは立ち上がって俺の前まで来ると、右手を差し出し握手を求めてくる。それに応じた後、俺達は来客用のソファーに向い合せで座った。

すかさず、東雲さんが紅茶を入れたカップを差し出してくる。

美味しい。今度ぜひご教示お願いしたい。紅茶を飲んでほっと一息ついていると、


「さて、では協力してもらうにあたり、もう少し情報をすり合わせておこうと思う。

先ほど言ったように、現在俺達が追っている組織の名前は狂華。元々は大陸の呪術集団で、現在はこの街を拠点に非人道的な実験を行っている。構成員は数百人前後だが、その歴史は古く、関連している人間まで数えると万に届くとも言われている。

現在、その構成員の100人程度がこの街を根城にしているらしいが、その目的はキメラの合成か、それに類するものだと考えている。」


圭さんは一息にそう説明する。

なるほど、かなり大きな犯罪組織らしい、関係者が万に届くとは。

そんな組織なら警察もおいそれと手を出せないだろう。

正直そんなものはテレビの中だけの存在かと思っていた。

今の状態の黒の章ならこの街ぐらいカバーできるか?

いや、でも複数で同時に事件が発生したら・・・。

知らず握りこぶしに力が入り、表情が険しくなる。

そんなことをグルグルと考えるが、妙案は浮かんでこない。

ただ、そもそもの疑問が浮かんでくる。


「なぜ、そんな組織がこの街に?」


そう、この朔月市は確かに歴史は深いが、正直そんなに大きな都市ではない。

特殊な施設なんかがあるわけでもないし、国としての重要拠点があるわけでもない。

一地方都市にすぎないこの朔月市にそんな巨大な犯罪組織が求める物があるとは思えない。

圭さんもそこは疑問なのか、少し考えるような顔をして、


「その理由は分からない。ここからは推察になるが、数週間前、この街を中心に大量の電磁波が観測されている。それもかなり特殊な。そして、その後からだ、狂華がこの街に入り込んでいるという報告があったのは。

それから狂華はこの街でキメラの実験を始めた様でね、警官の犠牲者が出たのはその頃だ。今まで、狂華がキメラ合成を進めているという報告はあったが、ここまで派手なことはしてこなかった。というか諜報部からの報告だとキメラ研究は行き詰って廃棄されかかってたみたいなんだ。

だが、それがここに来て急に活発になった。これは、もしかしたらその電磁波が何か関係しているかもしれないね。」


そう言った。

だが、俺の中で何かが引っかかる。キメラ、特殊な電磁波、数週間前。それらの単語が頭の中で組み合わされ、曖昧な輪郭を帯びてくる。


「その電磁波が観測されたのっていつだったんですか?」

「確か、GW初日の土曜深夜だな。」


冷や汗が流れる。GW初日の土曜深夜。それはアニメの時間・・・って違った!

それは伊邪那美命と俺が戦っていた時間帯だ。黄泉と現世が繋がっていた時間帯。

恐らくそれで正解か。その電磁波は黄泉の国が現世に顕現していた影響と考えるのが妥当だろう。

であれば、やはり狂華のキメラとスィスィアには何か関係があるか。あるいはスィスィアを参考にキメラ開発が進んだ可能性もある。もしかしたらエプタの関与も・・・。


俺は動揺を悟られないように表情を取り繕いカップに口をつける。カップの中には既に紅茶は無かった。

幸い圭さんは俺の動揺に気付かなかったようで話を続ける。


「それに今回は特殊な事情もある。」

「特殊な事情?」


思わず聞き返す。


「狂華のトップは(ワン)という名を継承しているんだが、その王が、どうも今回この街に来ているようなんだ。」

まずはこの話を読んでいただいた読者の方にお礼申し上げます。少し敵の組織が見えてきました。頑張れ拓斗君。気になる方は続きを読んで頂ければ幸いです。

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