2-8 待ち合わせ
交差羽です。『中二病スキルで全てを救う』を2話を投稿させて頂きました、赤髪とバトルと主人公が大好きな作者です。スーツも好きです、モニュメントも好きです、黒塗りのリムジンも好きです。
その後、俺は肩を落としながら美桜とツグミに合流した。
美桜には
「あの女の人誰だったの!?」
と焦ったような様子で聞かれたが、とりあえず知り合いのお姉さんとだけ説明しておいた。
美桜は納得していない様子で頬を膨らませていたが、ツグミは何か考え込んでいる様だった。
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後日、例の高峰さんに連絡を取ってみたところ。
「今日の昼11時に駅前のモニュメントのところに来て。」
と簡潔にお返事を頂いた。気分は不良に呼び出された気弱系男子である。
そして時刻は午前10:45。
重たい足を引きずって俺は件の駅前モニュメントの前に居た。
高峰さんはまだ来ていないようだ。
少し早く来すぎたか?
でも、モテることを目標としている俺としては女性を待たせるわけにはいかない、それが例え厄介な相手だったとしても。
自分を慰めるためにもモテポイント+0.5ポイントを加算しておく。
俺は何とはなしにモニュメントを眺める。
このモニュメントは誰が作ったか巨大なタービンのような形をしている。
俺が子供の頃から駅前に鎮座しているが、あまりカップルの待ち合わせに使われているところは見たことが無い。
これを転がして遊べたら楽しそうだと、現実から目を逸らしていると。
「あら、早いわね。」
待ち合わせ時刻からちょうど10分前、スーツ姿にパンプスを履いた高峰さんがいらっしゃった。
背が高く、プロポーションがいい彼女がカツカツと歩いてくると、まるでモデルのような雰囲気さえある。
「いえ、女性を待たせるのはマナー違反ですから。」
「ふふ、何それ。最近の高校生は面白いわね。でも、そうゆうマナーは大事だと思うわよ。」
と、意外にも柔らかい笑顔で応じてくれた。
「それで、僕は何をすればいいんですか?」
「そうね、今日は少し会ってもらいたい人が居るのと、お願いがあって来てもらったの。」
そう言うと、近くに止まっていた黒塗りのリムジンを指さした。
「とりあえずはあれに乗ってからね。」
まずはこの話を読んでいただいた読者の方にお礼申し上げます。拓斗君はこの後どこに連れて行かれるのでしょう。黒塗りのリムジンときたら次は黒塗りの男達でしょうか。気になる方は続きを読んで頂ければ幸いです。




