2-6 犯人は俺じゃない!
交差羽です。『中二病スキルで全てを救う』を2章7話を投稿させて頂きました、赤髪とバトルと主人公が大好きな作者です。フードコートも好きです、パンプスも好きです、閻魔様は怖いです。
「ああーーーーーーーーーーーー、やっと見つけたわ。」
突然フードコートの入り口の方から大声が聞こえた。
何となくその声に聞き覚えがある気がして、振り向くとそこには赤髪赤目の綺麗な女性が居た。
燃えるような真っ赤な髪とルビーのような紅い瞳。
一瞬目があった瞬間、その女性はニヤッと笑い、俺は全力で顔を逸らす。
やばい、昨日助けた女の人だ!
すぐに気付くがここでバレるわけにはいかない。段ボール、段ボールはどこですか!?
俺は一瞬で顔を伏せ、山盛りポテトの影に隠れる。
(あれは知らない人、知らない人、知らない人)
心の中でそう繰り返すがカツカツと響くパンプスの音が近づいてくる。
何故だ、何故こっちに来る!?
昨日はちゃんとアマ〇ンで購入したのマスクもしてたしフードも被ってた。
ほとんど目しか見えてなかったはず。それでバレるはずない。
心臓の動悸が早くなる。お巡りさん、犯人は僕ではないです。無実です!
下を向き、祈る様に呟く。
「俺は無関係、俺は無関係、俺は無関係。」
だが、近づいてくる足音に一切の迷いはない。
心臓がドキドキして、恐怖に身が縮こまる。
「拓斗?」
美桜が不思議そうな表情で聞いてくるがそれに答えている余裕はない。
俺達のテーブルのすぐ横で、パンプスの音が止まる。
そして、
バン!!!!
俺達が居たテーブルに、何かが叩きつけられる音がした。
ビクッ!!!
突然の音に体が跳ね、思わず顔を上げると俺の目の前には綺麗な細い指。
そしてそれを見上げていくと、額に青筋を浮かべた、とってもいい笑顔の綺麗な女性が立っていた。
ヒイイイィィィィィィィ~~~~~~
思わず縮み上がる。
「見~つけた。」
その声は、罪人を捌く閻魔大王様かあるいはホラー映画の殺人犯のよう。
手にはチェーンソーが・・・流石にありませんよね?
だが、その女性の威圧感はそれらに負けずとも劣らず。
燃えるような真っ赤な髪が怒気のあまり逆立ち、深紅の瞳にはメラメラと怒りの炎が揺らいでいる。
せっかくの美人さんが台無しだ。
ほら、ニッコリ、ニッコリが大切ですよ~。1+1=に~~~~~。
すると願いが通じたのか、その女性は、口の端を引き攣らせ歪な笑顔を浮かべる。
こええええぇぇぇ~~~~~~~。
「やっと見つけたわ。」
そして再度そう言い、逃がさないとばかりに俺の手首を掴む。
「いや、人違いです。何のことでしょう?」
これはヤバい、全力で否定するべきと本能と理性が告げている。
脳内でミニ拓斗君さえ夜逃げの準備を進めている。その引っ越しトラック俺も乗せて~~。
俺は顔を逸らし全力で明後日の方を向く。焦りで少し噛みそうになる。
その態度に業を煮やしたのか、女性の瞳の炎が一瞬で熱を増すが、
「何のことって、それはっ・・・。」
そこで美桜とツグミの視線に気付き言い淀む。
流石にこの場でする話ではないと気づいたのだろう。
女性は一つ深呼吸をすると、
「そうね、確かにこんな所でする話ではないわね。」
そう言った。
実際、ツグミは突然の事態に不思議なものを見るような眼を女性に向けているし、美桜は焦った様子で俺の掴まれた右手を見ている。
助けて美桜様、ツグミ様~。
俺は囚われた姫のような気持ちで二人にアイコンタクトを送るが、その願いは届かない。
女性は美桜達ににっこりと笑顔を向けると、
「ごめんなさいね、彼、借りていくわね。」
そう言い放ち、俺の手を掴んだままフードコートの奥、非常階段の近くの人気が無い所まで引っ張って行くのだった。
いやん、ヘルプミ~~~~。
まずはこの話を読んでいただいた読者の方にお礼申し上げます。これはどう見ても言い逃れは出来なさそうな拓斗君ですね。この後拓斗君は何をされてしまうのでしょうか。気になる方は続きを読んで頂ければ幸いです。




