1-24 黒の世界⑤
交差羽です。『中二病スキルで全てを救う』を24話を投稿させて頂きました、中二病と無双と困難に立ち向かう主人公が大好きな作者です。照れてるタクト君も好きです、照れてるルナさんも好きです、巨大組織に立ち向かう主人公も好きです。
1週間後、全ての準備を終え俺は例の犯罪組織を潰すため東の国境まで旅立とうとしていた。
「それじゃ、行ってくる。今回はちょっと遠いから仕事も含めて往復で2週間程度は留守にすると思う。」
「分かった、行ってらっしゃいタクト・・・。絶対に無理しちゃだめだよ。危なくなったらすぐ逃げていいんだからね。ご飯もちゃんと食べるんだよ。」
ルナはいつものことながら心配性だ。
「大丈夫、大丈夫。いつもと同じだよ。ささっと行って、ちゃちゃっと片付けてすぐ戻ってくるって。無理はしない。」
そう言ってルナの綺麗な黒髪の頭にポンと手を置く。手には柔らかい感触が伝わってくる。それでも不安そうな顔で、
「絶対。絶対だよ。」
そう言って泣きそうな目をしている。この目には弱いんだよな。
「そしたらさ、俺が帰ってきたら今年もあの桜の花を皆で見に行こう。お弁当持ってピクニックだ。そんでもって、あとさ・・・・そん時に伝えたいことがある。だから絶対帰ってくる。約束する。」
そう言ってルナの頭から手を放す。
恥ずかしくてルナの眼を見れない。
ルナは恐らく何を伝えられるのかを察したのか、顔を赤くして俯いてモジモジしている。
そして両手の拳をギュッと握ると、その赤い顔を上げ大きな二つの瞳で俺の顔を真っ直ぐ見つめ、
「わ、分かった。私待ってる。必ず待ってるから、タクトもちゃんと帰ってきてよね。」
「分かった、分かった。」
俺もルナの瞳を見返すと、真剣な顔で
「必ず伝えに戻る。」
そう告げて、東の国境に旅立ったのだった。
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「何もんだお前、俺達にこんなことしてただで済むと思って、ぐはっ。」
「傲慢な者達よ。今宵汝らを闇が裁くと知れ。我が闇からは何人も逃れられんぞ。」
俺はそう言って、人身売買組織の構成員を次々と蹴り飛ばしていった。
王都から5日後、予定通り東の国境の街オリエンスに到着していた。
ここは東の国との貿易の拠点となっており、王国にしては様々な人種が入り混じっている。
ただし頭に角を生やした魔族に関しては破れた衣服を身に纏い、重い荷物を運ぶ奴隷として扱われている。
他国としてもソルラディアル王国の風潮は理解しており、それ故に他国のまっとうな魔族はこの国に近寄るようなことはない。
つまり彼らは、来たくてこの国に来たのではなく、借金の方や襲われ連れ去れらた上に売られ奴隷になった者か、犯罪を犯し奴隷となった者達なのである。
その光景に後味の悪さを感じながら、俺は早速調査を行った。
幸い人身売買組織の噂は既に街の中に溢れており、裏通りを歩くとすぐにカモが釣れたので、軽く痛めつけてその陰に追跡魔術を仕掛けておいた。
下っ端と思われる男の影からその上役へ、さらにその上役へと追跡魔術を移動させ、使い魔の監視も併用することで人身売買組織の拠点や、幹部、組織の構成規模に関してもその日のうちに掴むことが出来た。
そして、情報通り領主との癒着も。
俺は人身売買組織と領主を潰すべく闇に潜むのだった。
まずは24話を読んでいただいた読者の方にお礼申し上げます。黒の世界も中盤が過ぎてきました。もう少しで終盤。続きを読んでいただければ幸いです。




