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気がついたら、隣の彼女が好意を抱いていた。  作者: ラブコメに憧れた作者 愛楽(あいらく)
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40話 幼馴染と

仕事が忙しいって言い訳していいわけ?

はい、絶好調の作者です。マジでお盆に仕事っておかしくないですか?休みを…く、れ。

今、俺と朱音は俺の部屋にいる。

俺の姉貴である七海の一言により気まずい空気なわけなんだが…。どうしたもんかな。と、そんな事を考えていると。


「大地。とりあえず座る、ね?」


姉貴の言葉を気にした様子もなく、朱音はそう言う。

心なしが嬉しそうな声色だった気がするが、表情はいつもの無表情なので俺の気のせいだろう。


「あ、あぁ。どうぞ」


俺はそう言って近くにあったクッションを渡す。

このクッションは勉強会の時に朱音が持ってきてそのままにしていたものだ。ちなみに楓のもある。二つとも男の部屋にあったら間違いなく、え?お前、可愛い趣味してるじゃん。そう言われると思うくらい可愛らしいものだが、俺の部屋に来るのは樹くらいのものだろうから気になんてしていない。

そんなクッションを朱音は、ん。と言って受け取りクッションの上に座る。

普通に座るのだが、なんだかいつもの様子が違うように感じた。いつものは落ち着いた雰囲気なのだが、なんというか妙な緊張感があるのだ。私服のせいもあるのかもしれない。勉強会の時は制服だったし。

しばらくの間、沈黙が支配していたのだがその沈黙を破るように朱音が口を開く。


「大地。買い物に、いこ」


静かに、しかしハッキリと言う。

え、なんで?そう思った俺の顔はポカンとしていた事だろう。いや、本当になんでだろう?私服もそのためだったのか?


「いいけど…。なんで?」


特に用事のない俺は肯定しつつも頭に?マークが浮かんでいた。すると朱音にしては珍しく強引な回答が返ってきた。


「いいから行く、よ!」


朱音はそう言って座ったばかりのクッションの上に立ち上がる。なんという落ち着きがなくていつもの朱音らしくない。と、俺はそう思ったが口に出すこともなく素直に出かける支度をする。

とりあえず服を着がえようと制服に手をかける俺だが。


「あっ、朱音。着替えるから…な?」


着替えるから先に外に出ていてくれ。そういう意味で、な?と言ったのだが。


「…?」


首を傾げながらなに?とでも言うような表情の朱音。

いやーいつもの朱音さんなら察してくれると思うんだけど、どうやら今日の朱音さんは察してくれないようだった。

それなら、と俺は思いシャツのボタンに手をかけて外し始める。

するとそれを見た朱音はボタンが外されるごとに段々と顔が赤くなっていた。


「だ、大地?なにしてるっ、の!?」


顔を真っ赤にして、戸惑った様子の朱音がそう聞いてくる。

一応言ったんだけどなぁ。俺はそう思うがもう一度言う。


「いや、着替えてるんだよ。着替えるって言ったろ?」


「あっ…。そういう、こと。外で待ってる、ね」


そうして理解してくれたようで、朱音はそそくさと部屋から出ていった。

少し悪戯がすぎたかもしれないが。ま、俺は悪くはないだろう。一応言ってはいたんだしな。



着替えた俺は部屋を出て一階に降りるとリビングで朱音とお袋、そして姉貴が待っていた。


「大地?そんな服持ってたっけ?」


俺の格好を見た姉貴がそう声をかける。お袋も目を丸くしていた。今まではお袋の買ってきた服とか一緒に買いに行ったものしかなかったからな。自分の知らない服を着ていて驚いているのだろう。しかし、親父に聞いていないのだろうか?お金を渡す時にまずはお袋に話を通すものだと思うのだが…。まあ、後でお袋に聞かれるだろうからその時に答えればいいか。と俺は考えていた。

そんな俺の格好は朱音に見繕ってもらったあの服装だ。普段の俺が着ないような服装。シンプルながらオシャレに見えるのがすごいと思う。さすがだよな。と思いながら俺は言う。


「これ。朱音に見繕ってもらったんだよ。この間、な?」


そう言って俺は朱音を見るのだが、朱音は恥ずかしそうに下を向いて頷いていた。俺の視線だけでなく、姉貴とお袋の視線もあるので恥ずかしいのかも知らない。


「あら?そうなの?朱音ちゃんセンスあるわねぇ〜。うちに来ない?でも、大地には勿体ないぐらいね…」


そう言うお袋。最後の方はボソッとだが、しっかりと俺にも聞こえたぞお袋?言いたくなるのは分かるけどそういうのはなるべく聞きたくないものだ。

それと、なにかと朱音をうちに来ないか誘うのはやめてほしい。なにかとあると言ってきていたので俺も朱音も慣れたものだ。と思っているが正直まだ俺は恥ずかしい。

朱音は?と思い見てみると朱音も恥ずかしそうだった。先程よりもさらに恥ずかしそうで顔は真っ赤になっていた。

このままいたら朱音が持たないかもしれない。というより俺が持たない。そう考え至った俺は朱音の手を引きながら言う。


「じゃ、俺たち買い物行ってくるから!」


「まっ!気をつけていってらっしゃいな!」


「お土産よろ〜」


お袋と姉貴はそれぞれ言葉を発していたが俺の耳には入ってきていなかった。

朱音は素直に手を引かれるがままに来てくれたので助かった。あのままあそこにいたら大変だったことだろう。特に俺が。根掘り葉掘り色々と聞かれたことだろう。別に大したことではないが色々と話すのが大変なことには違いない。

俺は朱音の手を引いたまま玄関に向かった。

これ、もう投稿されないんじゃないかって思いましたよね?されるんですねぇ…。

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