32話 早すぎた登校
おいおい、投稿は遅いくせに登校は早いってか!?
そう思えたあなた。幸せです。どうも愛楽です。
ついでに今回ワンクッション置いてる感じです。
あれ?いつの間にか帰ったんだっけな?
俺はいつの間にか親父の車にいた。もう家に着いている。
そう考えていたら口にも出ていたようで、親父が言う。
「うん?帰ってきてからは5分前くらいかな。樹くんたちは近くの駅に降ろしたよ。朱音くんと北条さんはついさっき帰っていったよ」
「そっか…」
「考えて事かい?それも北条さんのことで」
「な、なんでそう思った…?」
動揺した俺は言葉を詰まらせながら言う。
「それは父親の勘ってやつかな?」
「なんだそれ…」
なんとなくキメ顔で言っているように感じる親父に俺は呆れて返した。
そんな物があると言うのなら世の中のお父さん方は苦労しないだろう。多分。
「いや、冗談だよ。…僕が待機所に戻ったら大地と北条さんがいたからね。それに2人とも気まずそうにだったし、これは何かあったと思ったんだが…。どうやらあっていたようだね?」
親父は愉快そうに言う。相変わらず表情の変化が少ないがそう感じるのだ。親子の性と言うやつなのかもしれない。
まあ、親父が言ったのは冗談だとはわかっていたけど。まさか、親父に見られていたとは。あの時から考え事をしていたから全く覚えていなかった。…でも、あの時の感覚。と俺がまた考えを再開しようとしたところで、
「ま、それはさておき。ほら家に入ろうか?お母さんも待っているだろうからね」
「…分かった」
俺が黙っていると親父は気を遣ってくれたのか。そう言葉にして車を降りる。俺も親父に続いて道具を持って車を降りる。来る時より少し重くなっていたが。
玄関を通ると親父はお袋にリビングに連れて行かれていた。おそらく、いや、間違いなく怒られるのだろう。
俺は巻き込まれないようにこっそりと部屋に帰って休むことにした。
その後はいつものように過ごしたのだが、晩御飯の時に親父はげっそりとしていた。お袋からコッテリと叱られたのだろう。元はと言えば俺のせい… いやもっと辿れば結局は親父の自業自得か?ご愁傷様。
*
夜、俺は寝ていると久しぶりにあの夢を見た。
高校に入学した日に見た小学校の頃の夢だ。
その時、夢の中で女の子を抱き寄せた感覚を思い出した。夢なのだが、確かにあの時の感覚を思い出す。北条さん、いや楓を抱き寄せた感覚と同じだった…と思う。何故だろうか。続けて女の子が名前を言っているのだがそれも聞き取れない。分からないことが続いてもどかしい。
そこでハッと目が覚める。
夢で頭を使っせいかスッキリしない。しかも身体がだるい。昨日、身体動かしたから少し筋肉痛だ。
しかしそんな状態でも学校に行かないわけにはいかないだろう。
「ふぅ。よし、行くか!」
俺は一息入れてそう口にする事でとりあえずの気合いを体に入れる。
やっぱり声に出す事は大事だよな。
ゴソゴソと俺は制服に着替えて家に出る。
出る時お袋が何か言っているようだがいつものことと思いそのまま出てきた。
家を出ると人通りが少なく感じた。朱音や楓も見当たらない。
まあ、そんなこともあるか。俺はそう思い学校へと向かった。
*
教室に着くと部活動の生徒や早起きであろう人たちがいた。学校についた時は人が居なさすぎて、あれ?もしかして遅刻かな?と思ったのだが、時間を確認するといつもより1時間早かった。それと今日は弁当がお休みのようで。いつもなら玄関にあるそれを拾っていくのだが、早く出たせいでお袋が置いていなかった。家に戻ればあるのだろうが、わざわざ帰るのも面倒だ。それに身体もだるいし。
そう思い、これからすることもない俺は机にうつ伏せになる。すると自然と睡魔がくるのだった。
ぼちぼち投稿します。
この作品で言う樹にゲームに誘われまして…




