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気がついたら、隣の彼女が好意を抱いていた。  作者: ラブコメに憧れた作者 愛楽(あいらく)
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24話 勉強会の成果

過去の話を見直すと言ったな?あれは…嘘。でもなくて本当だけど、とりあえず話進めます。

俺たちは勉強会をテストが終わるまで続けた。俺たちとはもちろん俺、神谷大地(かみやだいち)北条楓(ほうじょうかえで)平坂朱音(ひらさかあかね)の事だ。初日のようなハプニングもなく、無事にテストの期間が終わった。

休日も挟んでいたのでその時も勉強会をしたのだが。まあ、大変だった。色々と。

そして、今日はテストの返却日だった。授業を終えた教室でテストの結果をまとめた用紙が配られていた。


「俺は…。まあ、こんなもんか」


結果は学年250人中61位。俺にしては上出来だろう。俺でこれなら楓は…?と一緒に勉強会をした仲としては気になる。


「北条!よく頑張っているな!すごいぞ!」


と、担任の山田先生が用紙を渡していた。

へぇ?楓はなかなか良かったみたいだな。…結果は後で聞こうと思う。今は人だかりが出来ていてとても近づけない。

楓の周りにいる生徒たちは楓の成績に、すごいすごい言っているのが聞こえる。それに楓は、はにかんだ笑顔をして答えていた。確かに勉強会で頑張ったので嬉しいのだろう。土曜日と日曜日は特に頑張ったもんなぁ。


そうして帰りのホームルームが終わり、俺は下校する。



今日は放課後、楓は人だかりに囲まれていたので俺と朱音の2人で帰っている。

困っているようだったので楓を連れ出そうとも考えたのだが、あの人だかりの中、楓を連れ出すのは俺ではとてもできない。それに俺と楓の関係を疑われるかも知らない。彼氏彼女とかそういうの。そんなのは楓に迷惑だろう。そんな俺の言葉は言い訳に聞こえるかもしれないが、もうヘタレでもなんでも言ってくれ…。俺は小心者なんでな。


「大地。楓、置いてきて、よかったの?」


「まあ、それは俺の勇気が足りなかったと言う事で」


「むぅ。そんな大地は、嫌い」


朱音も楓に人が集まっていたのは見ている。だから俺が連れ出そうともせずに帰ったのが気に食わなかったのだろう。でも、俺だもんなぁ…。


「ごめん。それは謝る。でも、あそこに俺が入っていって関係をどうこう言われると楓に迷惑だろう?彼氏彼女とかそういうの」


先程考えたことを言う。すると朱音は言葉を返す。


「それでも、あれは連れ出すべき、だった。」


「そうなのか?」


「そう。楓も困ってる、みたいだった。だから、どんな方法でも、いいから、連れて来るべき。」


「そう、なのか…」


どんな方法でもいい、か。確かに俺は言い訳ばかりを考えていて、解決方法は考えていなかったことに気づく。確かに何かしらの行動を起こせば楓が合わせてくれただろう。

…全く、言い訳ばかりの自分に嫌になる。

思ったことは行動に移せ。それは部活の先生からの教えで普段はしていないのだが、ここは移すべきだと俺は判断する。


「朱音。悪いけど学校に戻る」


「ん。分かった。ここで、待ってる」


「ありがとうな。朱音」


俺は気づかせてくれた事と待っててくれる事の両方の意味で感謝する。

そうして俺は学校に向かった。



「ねぇねぇ?テスト終わったんだしパァーとカラオケとか行こうよ!北条さん!」


「だよな!テストとかだるいのは終わったし行きたいよな!」


「その…。今日は用事があるの。ごめんなさい」


「いいじゃん!こういう時しか行けないんだしさ!今日だけ。ね!」


私は先ほどからこのチャラそうな3人の男子生徒から逃げられないでいた。この話している内容は何度も繰り返している。私の用事というのは、大地くんと朱音とテストの結果を報告し合うだけなんだけど、用事は用事だよね。

最初の頃は女の子が中心で話しかけてきていた。でも、時間と一緒にだんだんと帰っていってしまい、最後はこの3人が残ってしまった。私も帰ろうとしたのだが、行こうとする先にこの3人の誰かが立ち塞がって、帰ろうにも帰れなくなっていた。


「もう!いい加減しつこいよ!私、帰りたいんだけど!?」


突然、そう言ったようにも聞こえるけど、私は限界が来ていた。そうも言いたくもなるよ。今の時間は午後1時ごろ。今日は午前までの授業だったので、実に1時間は時間が経っていた。


「北条さんが来てくれればいいだけだからさ?ね?」


「そうそう。楽しいよ?」


「カラオケだけだからさ?なんならもっと人呼ぶよ?」


「そんなのどうでもいいの!帰る!」


私はそう言って前を塞ぐ男子生徒を押し退けて強引に通ろうとする。しかし、やはり男性の力。びくともしない。


「北条さん、積極的だね?それなら俺も…」


そう言って私が押しのけようとした男子生徒が手を伸ばしてきた。触れられる。そう思って目を閉じたのだが、一向に感覚がなかった。


「お前ら、いい加減にしろよ?」


大地くんの声がした。目を開けて見ると私に手を伸ばしている男子生徒の手首を大地くんが掴んでいた。少し血管が浮き出るぐらいギュっと。

まず、こんな高校生がいるのだろうか…?


勉強会の成果は

大地の成績上昇。大地の2人に対する感情。的な意味です。詳しいことはまた。

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