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気がついたら、隣の彼女が好意を抱いていた。  作者: ラブコメに憧れた作者 愛楽(あいらく)
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幕間 幼馴染の料理の腕

幕間としていますが、普通に話し続いてます。

それと朱音視点。

大地の部屋の掃除が終わり、わたしと(かえで)は大地に言われてお互いの姿を確認する。

楓は、女の私から見てもとても色っぽかった。汗で髪や汗が肌に張り付いていて、そのスラリとしたスタイルを見せている。なかなかいいスタイルだと、思う。

そんな楓には(およ)ばないが、わたしもそれなりにスタイルはいいと、思う。そうであってほしい。でないと楓に大地が取られると思っていた。大地はスケベさんだから。

と、今は考えるより、そろそろ着替えたい。冷えて汗がベタベタしてくる。


「それじゃ、着替えて、くる」


「だね。私も少し帰るね」


「おう、分かった」


わたしは、そう言って大地の家を出る。もちろん楓も一緒。玄関から出たところで楓に声をかける。


「楓。その、料理を手伝って、ほしい」


「朱音?もしかしてさっきは勢いで言っちゃった?」


「うん…。その、お手伝いくらいなら、できる」


「お手伝いじゃなくて、私と一緒に作ろうよ!もちろん大地くんには内緒でね?」


「うん、ごめん。それと、ありがと。楓」


楓。分かってくれる人で助かった。普通にいい人。楓と大地には申し訳ないけど、カッコ悪いところは見せたくない。そんなわたしの意地っ張りが出ていた。悪い癖だとは思うけど直らない。それが癖というやつ。


「それじゃ、着替えて、くる」


「うん。私も行くね」


そう言って楓と別れて、わたしは自分の家に入る。



自分の部屋で着替えて、リビングに顔を出すと両親が(そろ)って、料理の準備をしていた。妹もいるけど、テレビを見ている。


「おや?朱音?また出ていくのか?」


と、お父さん。いつもわたしを見てくれている。それはありがたいけど、時々過剰だと思う。


「うん。遅くなったけど、今日は、晩御飯、いらない」


「あら?そう?なら、どこに行くかだけ聞いていい?」


と、お母さん。普段は怒らないけど、怒らせたらとても怖い。とにかく怖い。だから、素直に答える。


「ん。大地の家で、ご馳走に、なる」


「大地?あ!お隣の神谷さんちの息子さん?」


「そう」


「神谷さんちは昔からの付き合いだから心配ないんだけど、親御さんはいるの?」


「いない、と思う」


すると、突然、お父さんが心配する。


「それはお父さんとしては不安だな。昔からの付き合いだけど、今は高校生だ。朱音も分かるだろう?」


「それは大丈夫。もう1人、女の子いる」


「うーん。それは大丈夫なのか?まあ、大地くんなら大丈夫か」


そんなこんなで、両親からの許可は得た、と思う。そうするともう1人、話を聞いていた妹も聞いてくる。


「お姉ちゃん!大地くんち行くの!?もしかして好きなの!?大地くんのこと!?」


琴音(ことね)。あなたも、もう中学生。だから、気にしない」


「えー。だって気になるんだもん!好きかどうかだけでも!ねぇ!?お姉ちゃん!?」


わたしはそんな妹を無視して家を出る。妹のペースに飲まれると、簡単に喋ってしまうことは分かっているから。



わたしは大地の家のキッチンにいる。いわゆるダイニングキッチン。あまり使われていないと言う割には、お洒落な雰囲気だった。そこで作るものは楓と相談してオムライスにした。その食材の買い物も終わっている。


「さてと、大地くん!荷物置いたら部屋で待ってて!」


「ん?分かったけど、部屋にいていいのか?手伝いとか…」


「いいから部屋に、行った!行った!」


「お、おう」


と、楓が大地を部屋からグイグイ押して追い出している。大地の家なのに可哀想。でも、わたしの為だから何も言えない。


「ありがと。楓。わたしのために、でしょ?」


「それもあるけど、大地くんに見られながら料理するのは落ち着かないから…」


語尾を小さくして照れている楓は可愛らしかった。ありがたいけど、負けたく、ない…!そう思ってしまう。同じ女として。同じ好きな人がいる相手として。それだけの魅力があった。


「楓!料理、はじめる…!」


「そうだね。始めよう!」


そうして、わたしたちは料理を始めた。


しばらくして料理はできた。楓に教えてもらいながらチキンライスを作り、メインの卵は楓が作ってくれた。チキンライスは具材の大きさがバラバラだったけど、卵によって隠されていた。楓。ちゃんと考えている。とてもありがたい。


「それじゃ、大地。呼んでくる」


「あ、私が行くよ!」


楓、さっきまでは本当に感謝している。だけど、ここは譲ってくれていい。でも、さっきの恩もある。


「じゃあ、2人で、行こ?」


「そうだね!」


と、言うわけで2人で大地の部屋に行く。


「大地くん!ご飯できたよ!」


「ん。寝て、る?」


「寝てるね?」


「楓。どうする?」


「朱音。どうしようか?」


わたしと楓は2人で話しあって、大地を起こす為、行動に移った。というよりわたしが勝手にやると楓が真似をしたのだけれど。楓は恥ずかしそうだった。もちろん、わたしも少し恥ずかしい。そんな事を大地にしていた。

大地は平坂家から度胸がない(ヘタレ)思われている。かも?

でも、作者もそう思います。

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