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気がついたら、隣の彼女が好意を抱いていた。  作者: ラブコメに憧れた作者 愛楽(あいらく)
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幕間2 彼女の心情。

続いちゃった…

誤字、誤字ごさまいます!

私がその事に気づいたのは、中学校での最後の夏の大会が終わった後だった。

本来、私は弱虫の自分が嫌だという理由で剣道を始めたはずだった。それが今では、あの夏季合同練習の時に会った男の子に会うために続けていた。続けていればまた会えるかもと。

しかし、現実はうまくいかない。

毎年、あの夏季合同練習に顔を出していたのだが、会えない。

また、地域の試合があると、あの子がいたチームはいるけど肝心のあの子はいない。

もう会えないのかも…。と、そう考えていた。

ちょうど中学校最後の大会が終わり、続ける理由も無くした。


大会が終わったあと、見学に来ていた祖父に伝えていた。


「私、今まで本当におじいちゃんに感謝してる…。でもね?続ける理由が分からなくなったの…。どうしたらいいの…?」


「そうか…。しかし、(かえで)も最初の頃と比べると逞しくなったものだな。分かった。わしのことは気にしないで好きにしないさい」


そう、今では杖をつき始めた祖父が言う。


私は考えた結果。続けない事にした。

続ける理由をなくして、頑張り続ける気力がなかったのだ。



そんな気力が戻ったのは、高校に入学した時だった。

そう、彼がいたのだ。

神谷大地(かみやだいち)

名前を忘れるはずがない。あの頃と比べると遥かに身長が伸びており、ほどほどに良い体つきをしている。あの頃と変わらない黒い瞳に(ほう)けてしまった。


つい放課後、彼に声をかけてしまった。今までの感情を抑えきれなかった。

彼はどうやら、私のことを覚えていないようだった。

悲しかったけど、それよりもまた彼に会えたことが嬉しかった。

でも、急に話しかけて彼を困らせてしまったようだ。気まずさと周囲からの視線を感じて、私は逃げるようにその場を去るのだった。


次の日、教室に入ると、クラスの女の子が話しかけてきた。


「ねえねえ!北条さん!昨日の放課後、男の子と2人で話してたんだって!?」


多分、というより間違いなく神谷くんとのことだろう。


「うん。そうだけど…。それがどうしたの?」


「北条さんから声かけてるって事はそういう事なのかなって思って!!」


きゃー!!そう周りの女の子が声を上げている。

そんな中、私はそういう事…?って疑問に思っていた。

そういうことって、もしかして私が気があるみたいなことかな?確かにあるにはあるけど、恥ずかしいな。

誤魔化すように違う話題を広めて、他愛のない会話をする。


「ホームルーム始まるぞー」


担任の先生が入ってきた。

みんなが席に戻る中、私は神谷(かみや)くんの方を見ていた。彼は何かに気づいたようにこちらを見る。

目が合った。彼は照れたのか顔を赤く染めていた。

意識してくれている。そう思うと私は恥ずかしくなった。

赤くなった顔を誤魔化すように前を向くのだった。



授業中、無意識で神谷くんの事を見ていた気がする。

私は、昼休みに彼と一緒に食事しようと思ったけど、クラスの子たちがお弁当を持って来た。断れずにそのまま一緒に食べたけど、神谷くんと食べたいなぁ…。放課後、一緒に帰ってみようかな?今まで我慢してたんだし、それぐらい、いいよね?そう思っていた。


放課後になると、彼は急いで帰ろうとしている。

私は急いで彼を止めようと思い、つい袖を掴んで引き留めてしまった。そして思いを伝える。


「一緒に帰ろう?」


思いのほか恥ずかしく感じた。

だが、彼は周囲を気にしつつ、とりあえず場所を移そうと提案してくる。

一緒に帰りたくないのかな…?

そんな思いがよぎるが、とりあえずついて行くことにする。

途中、質問された気がしたけど、なんだったかな?


神谷くんに続いて、図書室に入り、とりあえず話を聞いてみる。私は彼の名前を呼び、再度確認するけど、忘れる事はない。やっぱり彼はあの時の男の子だった。

でも、そんな私とは反対に彼は思い出せていない。

こんな悲しい気持ちになったのはいつ以来だろうか。こんな気持ちじゃ流石に一緒に帰れないと思い、適当に理由をつけて先に図書室を出る。


そういえばと、私はお隣の家に挨拶していないことに気づく。彼の登場ですっかり忘れていた。

親が基本的に家を空けているので、私しか家にはいない。そんな私が、ふとした拍子にお隣と会うのは気まずく感じるので、先に挨拶だけは済ませておこう。そう思い、気持ちを切り替え、お隣の家に挨拶をするために向かう。

すると、お隣が神谷(かみや)さんだということに気づいた。もしかしたら彼の家かもしれない。そう思うと、嬉しさが込み上げて来た。


1人の家で夜、彼に忘れられていた悲しさと、そんな彼の家が隣だったら嬉しいな、という感情を抱いていたら眠っていた。

北条さんの心情シーンが長くなってますが、まだ続きます。

まだ続けてもいいんだろうか?

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