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異世界探して右往左往しても見つけたい!  作者: キングスロード田中
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第17話その2

「メィムちゃん!」

「にっ!?」


  ところが、メィムの前に出てきた剣が、マーシーの貫手を貫いて止めていた。


  その剣は、なんとメィムの股間から突き出ていた。あ、股間から生えてるんじゃなくて、メィムの後ろから股間をくぐって剣が出ているんだが。


  膝をついていたヒナギが、後ろからメィムの股間を通して腕を前に出し、マーシーの貫手を迎撃していたのだ。


「!ヒナギ!?」

「メィムちゃん、股開いて!」

「は、はい!」


  ヒナギの叫びに、メィムは慌てて股を大きく開けた。


「てめ!」

「ええい!」


  メィムの股間をくぐったヒナギ本人が、前に出た。そして、剣を渾身の力で押し込んで前進し、マーシーの右腕を斬り落とした。


  うお!ヒナギすげえ!


「この、アマ!」


  右サイドを抜けていったヒナギを、マーシーが残った左手で追おうとする。けど、忘れてないか?お前の目の前にはもう一人いるぞ?


「サンキュー、ヒナギ!」


  股を閉じて体勢を立て直したメィムは、即左拳を突き出していた。


「『サンダー・プレヴァレット』!」

「しまった!」


  メィムが、マーシーの全身に光弾をまんべんなく食らわせた。食らったマーシーは吹き飛び、壁にぶち当たって今度はそのまま床に崩れ落ちる。


「はぁ、はぁ……」

「今度こそ、やりましたか……?」


  メィムもヒナギも、肩で息をして倒れたマーシーを伺う。


「おのれ……、てめえらぁ……」


  それでも、マーシーは立ち上がろうとしていた。しかし、右腕を失って体の前面のそこら中の装甲が壊れ、中の機械が露出している。


「い、ぐはっ!」


  マーシーが体勢を崩すと、額のスロットからカードが排出されて吹き飛んでいった。あまりにもダメージを受けすぎて、変身を維持できなくなったのだろうか。


「これで、終わりよ!」


  メィムは素早く手甲のカードスロットを開けると、『サンダー・プレヴァレット』のカードを取り出して違うカードを挿入する。


「ナモト発動!『10万ボルト』!!」


  メィムは、自身最強攻撃の『10万ボルト』を発動させた。


  行け、ピカ……メィム!10万ボルトだ!


  ホールの天井付近、何もない空間に唐突に雷撃が発生した。それをメィムは指差しで操り、マーシーへと落とす。


「ぐああぁぁ!」


  ボロボロで動きの鈍ったマーシーは、雷撃をかわす事ができなかった。直撃した雷撃は体の表面の開いた穴から体内に入り、体内の機械部分をズタズタにしていく。

  そして、断末魔の叫びと共にマーシーも大爆発!粉々に砕け散った。


「うっし!見事直撃よ!」


  メィムが、満足そうに笑った。あんまり使わないって言ってた強力魔法でトドメさせたのは、嬉しいだろうな。


「やったぁ……」


  ヒナギは、ぺたんと床に座り込んでいた。


  今回のヒナギの機転は、なかなか凄かったぞ!


「ヒナギ~。助かった~、ありがと~」


  メィムは、礼を言いながら座り込んだヒナギに抱き付いていた。今回は、ヒナギが機転を利かせた攻撃を繰り出していなかったらヤバかったからな。


「う、うまくいってよかったです」

「今日のヒナギってばハンサムすぎ~。いつからこんなハンサムになったのよ~?」

「わ、わたしはそんなのじゃあ……。ト、トオノさんから借りた剣が凄いんですよ」


  おい、ヒナギ?今回は、俺は関係無いぞ?


「いや、それは使ってるヒナギの方が凄いでしょ?……でも、人の股間から手を出してあまつさえ大股開きさせるなんて、ヒナギのえっち~」


  メィムが、薄目で妖しい表情をしてヒナギを責めた。まあ、非常時だったとはいえ女の子の股間をくぐってたからなぁ。


「ふぇ!?あ、あの、あれは!そ、その……、無我夢中で……」


  ヒナギは、顔を真っ赤にして慌てふためいた。戦闘中は無我夢中でやっていて気付かなかったけど、今になってやった事の重大さに気付いたって所か。


「股開いて!って言った時のヒナギは、凛々しかったわ~。あまりの凛々しさについ、素直に大股開いちゃったもの」


  そういや、あの時のメィムは「はい!」って返事してたもんな。もしかして、ヒナギって影のリーダータイプか?


「うぅ……。それは、何とかしなきゃって思って……」

「夜のベッドであの調子で言われたら、また開いちゃうかも?」

「はぁうぅ。そ、そんな事しませんん…」


  メィムに弄られて、ヒナギは耳まで真っ赤になっていた。


  あんまいじめるなよ、メィム。


「やれやれ。マーシー君もやられて、残るのは僕一人ですか。まあ、どいつもダメージ受けているし、一人でも片付けられるかな」


  ツーカーが、周りを見回してため息をついていた。オッサンはマホとリゥムが、ブルンはロキヒノが、マーシーはメィムとヒナギがそれぞれ撃破した。残るは、ツーカーただ一人というわけだ。


「一人で片付ける?そりゃ無理だよ」

「む。たかが五人程度なら、僕一人で十分ですよ。ダメージはそれなりに与えてるし」

「五人残ってるとか、ダメージを受けてるとかは関係無いよ」

「?それってどういう?」


  俺の言葉に、ツーカーは首をかしげていた。そんなツーカーに対して、俺は左手の銃を持ち上げ、銃口を向けた。


「俺が、吹き飛ばすからね」


  見た目的には変化は無いけど、感覚的にわかる。ツーカーを倒せるほどの魔力のチャージが、ようやく完了したって事を。


「じゃあ、決着を着けましょう!」


  ツーカーが、突進してきた。それに、俺は銃口を向ける。


「拳銃がどんな攻撃なのかは知りませんが、遠距離攻撃って事は弓矢みたいな物でしょう?だったら、正面にいなきゃいいだけですよね!?」


  ツーカーが、横に飛んで射線から外れる。


  さすがツーカー、冷静だ。俺の与えた少ない情報から、銃の特性を理解している。俺が銃口を追いかけさせても、射線をずらしつつ距離を詰めてくる。


  必殺技は一発勝負だからな。こいつを外すのは、ちょっとナンセンスだ。


「さすが、理解が早い!」


  そう答えつつ、俺は空いている右手を胸に当てた。


  ツーカーが、眼前に迫る。でも、こっちの銃身は短いから、ライフルと違って近距離でもぶっ放せるぜ!

  俺は、間合いに入ってきたツーカーに銃を突き付けた。と思った瞬間、目の前からいきなりツーカーの姿が消えた。


「!!」


  ツーカーは、ジャンプして俺を飛び越えて、後ろに回っていた。銃は左腕を前にして構えて、ツーカーは俺の右サイド後方。銃を向けるよりは、ツーカーのハンマーパンチの方が遥かに速い。


「もらった!」


  ツーカーが、両手でダブルハンマーパンチを打ち込んできた。

  それに対して、俺は右手をツーカーの顔面に差し出した。その手には、胸ポケットから出したパスケース。


「『迫真の発光』最大出力!」


  俺は、魔力を多目に注いで『迫真の発光』を光らせた。その注いだ魔力にパスケースが耐えきれずに壊れてしまったけど、ツーカーの眼前で激しい光が発生した。


「!?うわっ!目が、目がぁ!」


  眼前で発生した光に、さすがの超越族のツーカーも目をやられたようだ。その隙を突いて俺はハンマーパンチをかわし、銃を構える。


「それじゃあ行くぜ?俺の必殺技!『トレンシャルトリビュート・ブレイカー』!」


  溜めに溜めた魔力を、一気にツーカーに向けて撃ち放った!


  これが俺の必殺技パート1!、『トレンシャルトリビュート・ブレイカー』だ!


  銃から放たれた魔力は、巨大な光の奔流いや激流となってツーカーを飲み込んだ。


「ああ、くそぉ……。欲しかったなぁ、カナタさん……」


  それが、俺に聞こえた最後のツーカーの言葉だった。出会う場所、出会う時期が違っていればよかったな、ツーカー。


  じゃあな。


  魔力の波に流され、ツーカーは大爆発。コアも残さず、消滅して散った。



 [ツーカー・ドーン]タイプ:地

 職業:改造人間(超越族)

 装備:年上の人間をも従わせる頭脳

  自身の鋼鉄の体が魔札道具

 所持魔法:チョクメイ『変身―メタモルフォーゼ―』(本人と共に消滅)

  変身した形態はゴリランゴを模したパワー系怪人

 ※超越族に改造された元人間の少年。人間としての年齢は十九歳。

 元々クルナ町の夜の町で生活していて、そこで知り合ったブルン・ダカルンと共に底辺を抜ける為の銀行強盗を計画。計画の為に、マーシー・タッシーとジェイ・ソンシンドルを仲間に入れる。銀行強盗は、ジェイの不手際で失敗。町から逃亡する。

 マンション塔に潜伏している時に、ジュッカー・フィフティーンに遭遇。超越族に改造された。人間を嫌悪していたようで、改造されて喜んでいた。

 マンション塔にやって来たカナタ・トオノと交戦。男子&マッチョ好きの過去の影響か、カナタの事を気に入っていた。

 カナタの必殺技『トレンシャルトリビュート・ブレイカー』を受けて、消滅した。



 [ブルン・ダカルン]タイプ:金

 職業:セクシー改造人間(超越族)

 装備:女性型超越ボディ

  自身の体が魔札道具

 所持魔法:チョクメイ『変身―メタモルフォーゼ―』(本人と共に消滅)

  変身した形態は髪が無限に伸びる歌舞伎系怪人

 ※超越族に改造された元人間の女性。人間としての年齢は二十五歳。

 ツーカー・ドーンが取っていた客の中での唯一の女性。人間時に不倫相手に会社の横領の罪を被せられて首になり、ツーカーと共に銀行強盗を計画した。以前奴隷のようにコキ使っていたジェイ・ソンシンドルを仲間にしたのが運の尽き。銀行強盗は失敗し、超越族に改造されてしまった。

 マンション塔でロキヒノ・リードギルフと交戦。ロキヒノに大ダメージを与えたが、ロキヒノの人間を凌駕するパワーに力で潰された。



 [マーシー・タッシー]タイプ:地

 職業:改造人間(超越族)

 装備:鋼鉄の肉体

  自身の体が魔札道具

 所持魔法:チョクメイ『変身―メタモルフォーゼ―』(維持できず排出)

  変身した形態は狼男系怪人

 ※超越族に改造された元人間の男性。人間としての年齢は二十二歳。

 三度の飯よりケンカが好きなチンピラ。昔からケンカで負け知らずだったが、ツーカーに負けてしまいそれ以降舎弟となる。銀行強盗は、金自体には興味が無かったが誰か強者と戦えるかと思って参加。

 そういう性格の為、超越族に改造されても半永久的に戦えると喜んでいた。かなりジェイ・ソンシンドルを嫌っていた様子。

 マンション塔で、メィムとヒナギのコンビと交戦。一進一退の攻防を続けるが、ヒナギの機転とメィムの最大攻撃の前に屈し、大爆発して消滅した。



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