表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

400文字の話

貴方が伝えたいことは何ですかー400文字以内で描くー

作者: 八木愛里

400文字で描く中学生時代の出来事。

名前は架空の人物ですが、ノンフィクションに近いフィクションです。


 新学期に入ると、担任の先生が感情を押し殺すように言った。


「みんな、落ち着いて聞いてほしい。昨晩、国語の中村先生が亡くなりました」


 クラスに動揺が走る。突然だった。


 中村先生の授業は正直あまり楽しくはなかったけれど、真面目な先生だった。授業中に珍しく「私の本が出版された」と少し照れながら話していたことを覚えている。


 中村先生の本を買って読んだら、青春小説だった。失礼ながら、中年のおじさんなのに熱い心を持っていたことに驚いた。


──人は死んでも、自分が手に入れたものは何も残らないんだって。


──でも、人に伝えたことは残り続けるよ。


 後になって、中村先生は既に末期ガンだったことを知った。教頭から何度も教師を辞めるように言われたけれど、頑として首を縦に振らなかったらしい。


 先生が命をかけて、私たちに伝えたかったことは何ですか?


 私には中村先生の生きざまが心に残って離れません。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ