34 しろさんのランナーボール
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「と、言うわけなんだけど塩田どう思う?」
お昼を食べたあとの食休みに塩田に聞いた。
「何がと言うわけだ、主語を抜いて話すな」
紫ちゃんが人形使いのスキルでぬいぐるみを村崎君との連絡に使ってみせたことを話した。
「紫ちゃんスゴいね」
感心したようにお兄ちゃんも言う。ちなみに紫ちゃんはレーション食べたら村崎君を待ちに行っている。
「なので結界をボール状にしてしろさんを入れてみました」
しろさんはキャリーバッグという檻から解き放たれその辺をクロと一緒に駆け回っています。
「どうなってんだ、それ」
塩田の興味を引いたようでそう聞いてくる。
それもその筈、道中狭いキャリーバッグに詰め込まれているこたつちゃんは猛烈な抗議をあげ続けそれに辟易して塩田はキャリーバッグの周囲に音遮断の呪文を掛けているぐらいだ。
「発想はハムスターのランナーボールだよ。それにわたしから5m以上離れないように設定してみました!」
ちなみにクロにも同じものを施してます。
「いいなそれ。俺もやってみよう」
そう言って結界を創っているようだ。塩田は創造魔法EX 持ちなんだからもうちょっと色々工夫したら面白い事出来そうなのに。
「結界に薄く色付けておくと解りやすくて安心だよ」
「了解」
などとやっていると村崎君が紫ちゃんと一緒に来た。
「あれ? 御園さんと一緒じゃないの?」
「もうすぐ来る」
「そっか、じゃあお出迎えしてくる」
わたしが移動するともれなくしろさんも一緒です。しっぽをピッと立ててついてきます。
ふふふ、かぁーわいい(*≧з≦) 良さげだったらペット連れのみんなにも教えてあげよう。
40人からの休憩には開けた場所が必要なんだけどそんなに都合よくそんな場所はないので休憩するときに木を斬り倒して広場を作ってたりする。
その広場の端まで来ると遠くに御園さん達の姿が見えてきたところだった。
「おーい! こっちだよー!」
声を出して手を振ると御園さんが手を振り返してくれた。その背中には御園父が背負われている。
「大丈夫? 治癒しようか?」
目の前まで来ると御園父が負傷しているのがわかったのでそう聞いてみる。
昨夜みたいに拒絶されるかもしれないし。
「大丈夫よ、転んでちょっとひねっただけだと思うから」
御園さんは事も無げにそう言って適当な場所に御園父をおろすとマジックバックの中から三人分のレーションを取り出して其々に渡していく。遙君は自分のマジックバックから出している。
ってか、御園さんそのマジックバックって風呂敷ですよね? 遙君、そのマジックバック何の獣の皮で出来てるの? 何で足みたいなのついてるのかな Σ(゜ロ゜ノ)ノ
「あのね、御園さんにスタミナ回復魔法かけてもいいかな?」
そう申し出ると御園さんはキョトンの首を傾げて
「いいの? 私は助かるけど佐藤さんの負担じゃない?」
「ううん、あのねスキルとか魔法はどんどん使うと精度とか熟練度とかが上がるみたいなんで出来れば使わせて欲しいかなと」
みんなスタミナあるからスタミナ回復ってあんまり出番がないのだ。
「そういうことならありがたくかけてもらいます。ありがとう」
「いえいえ、ではかけますね。"Regain"」
パステルグリーンの光が4人に降り注ぐ。
あ、無意識に範囲魔法にしちゃった、まぁいいか(笑)
ふふん、Regainですよ。横文字呪文ですよ、わたしだってやればできるんですよ <(`^´)>ドヤァ
・・・嘘です、スミマセン。某製薬会社のスタミナドリンクです。黄色と黒の歌を歌うとさらに効果upです。
これを塩田にかけたとき『お前って熟残念な?』と言いやがりました! (#゜Д゜)ムカッ
「僕もスキル使ってったほうがいいんですか?」
と、遙君。
「うん、スキルは出来る限り使った方がいいよ? MPとか無いから魔力切れの心配もないし」
「そうなんですね、でもどうやって使っていいのわかんないのが多くて」
と、しょんぼりされてしまった。
「じゃあどんなスキル構成なのか見せてもらってもいいかな? もしかしたらなにかアドバイスできるかもしれないから」
そう言うと遙君はパァーッと顔を輝かせた。
う、責任重大なんか見つけなくては!




