01 お知らせ:神様が代わりました
R15、残酷な描写ありは保険です。過剰な描写はない筈、と思う。
01 神様が代わりました
昨夜変な夢を見た。
地球の神様が変わったので新しい神様が地球を作り替えるので7日の内にキャラクターメイキングを終えなさい。
というものだった。
朝、学校に行って仲のイイ塩田にその話をすると
「俺もその夢見た。お前に毒されて何ちゅう夢を見たかと朝から自己嫌悪に陥ったのだが」
と物凄く嫌そうな顔をされた。
失礼なヽ(`Д´)ノプンプン
「じゃあ他の奴等にも聞いてみよう」
「では人選は俺がする。お前に選ばせると偏った回答になりそうだ」
「いいよ、じゃあ誰にする?」
塩田はぐるりと教室を見回すと体育会系女子御園さんに話しかけた。
「御園、お前昨夜変な夢を見なかったか?」
「変なって?」
「神様が変わったのでキャラクターメイキングをしなさいって」
わたしが横から口を挟むと
「なんで知ってるの?」
と気持ち悪そうにわたしを見た。失礼だな!
「御園も見たのか、俺もこいつも見たんだが証言者がこいつじゃ信憑性に欠けたんでな」
「成る程ね」
二人して可哀想なモノを見る目で見るのはヤメテ。
「もう一人位には聞いてみるか」
そう言って塩田は朝から机に伏せって寝ているヤンキー村崎を恐れげもなく揺さぶって起こす。
「何だよ、シオ。なんか用か」
「ムラ、お前昨夜変な夢を見なかったか?」
「昨夜は寝てねぇ、おかしな夢なら今見てた」
わたし達は顔を見合わせた。
「それね、わたし達も見たんだよ」
わたしが嬉しくなってそう言うと村崎は胡散臭げに
「佐藤の中二病と一緒にされてたまるか」
吐き捨てられた。酷いんですけど!
「で、みんなどうするの? キャラクターメイキングする?」
わたしがわくわくして聞くと
「馬鹿々しい」
「キモっ」
御園と村崎からそう返ってきた。
「俺もそう思う」
「塩田まで非道っ!」
ポカポカと塩田の背中を叩くとヘッドロックをかまされた。
「ただ、同じ様な夢を同時期に見るのはおかしいのも事実だ。俺は念のためキャラクターメイキングはしておく。笑い話で済めばそれに越したことはないが、もし本当の話だったら困るからな」
塩田はそう言い残して席に戻る。あのヘッドロック外してくれてもイイと思うんだよわたしは!
「で、お前の考える最強のキャラクターってなんだ?」
塩田はそう悪い笑顔でわたしの耳元でそう言った。