SS~ある月の夜~
雪視点です。
あらかじめ言っておきます。
夢オチです。
あと、ちょっと短いです。
丸く光り輝く月が、暗い夜空の中、らんらんと地上を照らしている。
一筋の光がカーテンの隙間を通って一匹のうさぎの顔を照らした。
◆ ◆ ◆
う~。目が覚めてしまったの~。
たまにこういうことはあるけど~、今は二度寝する気にもなれないの~。
「ーーーー。」
ん~?なにか聞こえたの~。
おとーさんかな~?
「ーき、ーーーてーーです。」
また聞こえたの~。
でも~聞いたことあるような~、ないような~。
僕が聞いたことあるのは~、おとーさんと~、おねーちゃんと~、あとセカさんくらいだけど~。
「雪、気付いてなのです!」
今度ははっきり聞こえたの~。
でも、この声って・・・
「おかーさん~?」
そんなはずはないのに~。これが噂に聞く幻聴ってやつなの~?
「あ!やっと気付いたのです!
・・・コホン。
あらためて、久しぶりなのです!」
どうやら、幻覚まで見えてしまったようなの~。
どう見てもおかーさんそっくりのうさぎが僕を見てるの~。
なんだかぶわ~ってなったときに見て以来なの~。
(『同化』をしたときのことです。)
それに声も僕の記憶の中のおかーさんのにそっくりです~。
ひょっとしたらまた、なにか奇跡みたいなことが起きたのかも~。
一度あったのだから二度目があってもおかしくないのです~。
・・・たったら~今度は少しくらい甘えてもいいかな~。
「うわぁあああん!おかーさん~!」
「ちょっ!なんなのです!?」
僕だってたまには年相応に振る舞いたいときだってあるのです~。
これでもまだ0才なの~。
◆ ◆ ◆
それからおかーさんといーーっぱいおしゃべりしたの~。
といっても、結局おかーさんも知っている人の話題になるわけで~。
「それで、そのときにおとーさんがこう言ったの~。
『卑怯?汚い?それがどうした。
結局世の中、狩ったもん勝ちだ。
例え、落とし穴を掘ろうと、森に火を放とうと、結果がすべてなんだよ!』」
「なにやっているのですか、あの人は…。」
「あ、あと『汚物は消毒だー!ヒャッハー!!』とも言ってたの~。」
「あれ、雪大丈夫なのです?
染まったりしないのですよ?
・・・とんでもなく不安になってきたのです…。」
◆ ◆ ◆
楽しかった時間も終わりそうなの~。
というか、とんでもなく眠くなったの~。
うう、眠い。
「大丈夫なのです?我慢は体によくないのですよ?」
「うう~。大丈夫~。
まだ、おかーさんとおしゃべりするもん~。」
こんな機会、二度とないかもしれないの~。
今のうちにたーくさんおしゃべりしたいの~。
ああ、でも瞼が勝手に……
「大丈夫なのです。
きっとまたおしゃべりできるのです。
だから、安心して眠るのです。
今度はきっと、もっといろいろと話せるようになっているのです。
そしたら、もっといっぱい話すのです。
だから、今はぐっすりと眠って大きくなるのです。
また、今度ね。私の愛しい子供よ。」
ああ、もうだめ……。
「あ、こんなこと言うのもなんだけど、ショータのこともよろしくね。
あの人は見てると危なっかしいことばっかりするんだから、まったく。ふふっ。」
そんな声が聞こえたような~。
返事、しなきゃ……zzz。
◆ ◆ ◆
朝なの~。
あれ~?おかーさんと話したあと、ベッドに入ったっけ~?
結局、夢だったってことなのかな~。
少し残念なの~。
でも、夢とは思えないほどリアルだったの~。
まあ、夢でもいいの~。
それでも、おかーさんの言ったことは守らなきゃいけないの~。
大きくなるのと~、おかーさんとおしゃべりする内容を考えのと~、あと、
「うーん、むにゃむにゃ…。ふーこ、そんなに食べれないって。
……いや、マジで。」
「起きろなの~!」
ますはこの寝坊助おとーさんを起こさないとね~。
ストックが切れた……。
そのため、2ヶ月ほど筆を投稿を休もうかと思ってます。
遅くとも四月には再開します。
次はいよいよ、島を出る……前にプロローグ的なものを投稿します。




