貫く
こうして、私達は原因の場所へと向かって行く事に。
道は細いですが枝分かれしなかったのは幸運だったようです。
そこを歩きつつ、根っこの部分の攻撃が延々と続いたわけですが。
「こうしてっと」
目の前に現れた根っこが切り取られます。
ユーグがやけに頑張っているような気がします。
そしてヤード魔王様はというと、
「そろそろ私にも戦わせろ!」
「……やはり我々もいい所を、ほら、ユーグ様がルナちゃんに見せているのと同じように見せたいですし?」
フィフスがそんなことを言っている。
そしてさらにメルトとソルトが、
「大体さっき怪我をしていたでしょう」
「男の時はその程度避けれたのに何で駄目になっているんだ?」
「それは……まさかあの邪神が女にしたせいで私の能力が……」
などと衝撃の事実に気付いたかのようなことを言うがそこでユーグが一言。
「能力はそのままです。封じて欲しいなら封じますよ」
「この……」
「異変に飲まれかかっているのかもしれません。魔王はこういった異常に“飲まれ”やすい所がありますからね。それでも能力があるから連れてきましたし……こう見えて精神力が強いですからね」
さりげなくユーグが褒めているようなことを言う。
それに気づいてヤードが小さくふんと笑う。
そんなこんなでさらに進んでいくとその先で、私達は奇妙なものを発見したのだった。
湖周辺が発生原因と聞いていた。
そしてゲーム内では、黒く濁った物体が湖を満たしていたが、ここでは半分程度が紫色に輝いている。
キラキラと輝いている所は宝石を光に当てたようで美しく見えるかもしれない。
だが、そこに触れた根のようなも途端に太くなってそこら中を闊歩し始めている。
しかも霧が噴出している所とは少し場所がずれていて、どうやらこの紫色の範囲はそこそこ広く、その白い霧を使って変化しているようだった。
おかげで視界はやや良好な物の、そこら中で木の根がうごめいていて、亀裂に近づけない。
この根っこを事前に抑えないとどうにもならなそうだ。
さて、どうしようかと思って最近の新技とそして、魔王ヤード様達がいると気付く。
この際、手段は選んでいられない。
だから私は、ヤード様たちに事情を話してお願いすることに。
全員が……フィフスまでもが笑顔なのに引きつっているという嫌な顔になっていたが、お願いを聞いてくれた。
ユーグがポツリと、ルナってやっぱり時々鬼畜だ、と言っていたけれどこれはしかたがなかったのだ。
というわけで幾つもの種を周辺にばら撒いてから、
「ヤード魔王様方、これから魔法を発動させますのでよろしく! 捕まったらたすぅけますので、全力で逃げてください!」
と掛け声をかけてから私は魔法を使った。
にゅるんと生えてきた触手が、大人な皆様を追いかけまわしていくごとに、根に張り付いていきます。
この触手自体もお互いくっついているので、結構強い力だったりします。
後は動かなくなったねを伝って亀裂の所に行き、修正を施せばいいだけですが……。
「うわぁああああ」
ヤード魔王様が捕まりました。
ヤード魔王様はやけに、触手に捕まりやすい気がします。
でも約束なのですぐに助けに向かった私ですがそこで、
「危ない!」
ユーグがそう、私の背を押した所で、細い木の根がユーグを貫くのをみたのでした。




