状況を聞くことに
近くの家から出てきたのはひとりの女性だった。
だがそのグラ……ではなく、姿はどこかで見たことがある。
確かこの村の村長の妻で、私の仲間になるはずのレイとライの双子の母親だ。
どうやら彼女は近くの井戸から水を汲もうとしているらしい。
手には木の桶が握られている。
何処t無くやつれているように見えるのはこのような環境だからだろうか……と思っていると、彼女と私達は目が合った。
そしてすぐに輝くばかりの笑顔になり、
「ようやく、ようやく救助の方がこられたと!」
「あ、えっと、様子を見に来て、元をどうにかしようと単身で乗り込んできただけです」
「……」
「でも多分何とかなると思いますので」
「……子供を連れているけれど、そちらの方たちは魔族のようなので戦闘に関し手は心強いかな」
などと村長の奥さんは言って、そこで前に出たフィフスが、
「この霧を何とかしようと思い来ました。お話をお聞かせ願えますか?」
「は、はい」
村長の奥さんは、フィフスには素直だった気がして、早く大人になりたいわと思ったのだった。
こうして村長さん宅でお茶を頂く事に。
そしてすぐそばでは揺りかごの中で眠る赤ん坊二人、なのだが。
「この子達、赤ん坊なのにすでに魔法を使ってる」
「そのようですね」
私の言葉にフィフスが頷くと、驚いたように先ほどの奥さんが、
「この子たちが魔法を?」
「ええ。ここが白い霧でおおわれても大丈夫なのはこの子たちの影響でしょう。貴方方を守りたいと、赤ん坊ながら願ったのかもしれません。これは素晴らしい才能ですよ」
といった話をしているのを見ながら私は、赤ん坊を覗き込む。
そこで赤ん坊の一人が目を覚ました。
のぞきこんだ私とユーグをちらりと見てから頷き、
「神様、よろしくお願いします」
そう赤子らしくない言葉を話し、再び目を閉じる。
これは、赤ん坊なのに赤ん坊らしからぬ知能を持っているという物だろうかと私は気づく。
そういえばゲーム内ではこの赤ん坊たちはとても、年齢の割には大人びていたような気がする。
もしや私のような転生者設定が隠れてあったのだろうか、と思うがそれ以上聞けそうになったので私は諦める。
そうしているうちに、気づけば村長さんもやってきて、話に加わっていた。
内容は、この村から西の方から白い霧が出ていて、それも湖の周辺から湧き出ているらしい、といった話。
それを聞いたフィフスは頷き、
「やはりその場所ですか」
「! どういうことですか!」
「実はそこにいる彼女が、これから起こることを……予測する能力がありまして、彼女が示した場所がまさにこの場所だったのです」
「まあ!」
驚いたように私を見る村長さんとその奥さん。
そしてフィフスは、現状ではこの村に入った人は出ることが出来ない事や、この村に向かう途中霧に飲まれた人が何人もこの村に滞在していること等を聞く。
食料の備蓄もまだあるが、この状況が続くのは精神衛生上もあまりよろしくないらしい。
それらの話を聞きつつ、その白い霧の元となる場所への生き方を聞くフィフス。
またその周辺で、木の根のような怪物が沢山見かけたといった話も聞く。
やはり変質した太古の木の影響があるらしい。
こうして私達はその場所へと至る道と状況を、彼らから聞いたのだった。




