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第零章
この世界は人間とエルフがかつて争い、争いは熾烈を極め、両陣営から多大な犠牲が出た世界。
忌まわしきこの大戦が終わった理由に「ある武具が開発されたから」と言われている。
それは、エルフが人間を恨み、憎しみを元に作り上げた復讐の道具。
「七ノ咒」と呼ばれるこの道具はエルフ側に勝利をもたらした。
「七ノ咒」から解放されたエルフ達は、この武具の存在を恐れ、人知れず姿を消し、行方を眩ましていた。
「七ノ咒」
それは復讐の意思を力に換える凶悪な武具、使用者は呪いという枷がつくが、それでも力は凄まじく、力に憧れる者は皆、この武具を追い求めていた。
この物語は、復讐に囚われた少年と少年に関わる呪われた物語である。