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Title:オリジナリティ

Title:オリジナリティ

Theme:AI生成

Type1:エッセイ

Type2:愚痴

 「林檎」とは、いろんな出来事から得た、学びや教訓、経験値の集合体。


 ――人の言動は、周囲の影響を大いに受ける。

 その周囲とは、他者だけにとどまらない。




 「オリジナリティは最早存在せず、作者が過去に摂取してきた創作物を少しずつツギハギしてつくる」

 一次創作に於いてよく指摘される事だ。

 だがしかし、ココには少しばかり誤謬があって、実際にはオリジナリティは存在している。



 たとえば、同じ漢字を書きとるとき。

 みな、同じ漢字を書いているハズなのに、その筆致は異なる。


 たとえば、同じ被写体を写真に収める時とき。

 みな、同じ被写体を撮っているハズなのに、その切り取り方は異なる。


 たとえば、同じ風景を描くとき。

 みな、同じ風景を描いているハズなのに、その描写は異なる。


 たとえば、同じ事象を言葉で語るとき。

 みな、同じ事象を説明しているハズなのに、その説明は異なる。



 「人間の個体差」によって、オリジナリティは担保される。 

 そして、その為の前提条件として、「作者自らの手で」ツギハギして創作品を生み出すことが必須であることは明らかだ。

 「林檎」が。「こころのはこ」が。

 その人の思考や作業に影響し、オリジナリティを生み出すのだ。




 そしてそれは、二次創作でも同じ。


 なんらかのコンテンツへのファンアートイラストで言うなら……

 描かれるキャラクターは原作コンテンツでハッキリと示されていても、絵柄は二次創作家の固有の絵柄になるだろ?


 二次創作品とは、原作の御目溢しに、二次創作者のオリジナリティ・個性が加わったものなのだ。




 対して、AI生成というものはどうか?


 オリジナリティとは、「作者自らの手でツギハギして生み出す」ことが前提だった。

 AI生成は、「人間が、AIに作品をツギハギさせて生み出させている」ものだ。


 実態が全く異なる行為であることが伝わるだろうか?

 繰り返しになってしまうが、「人の手が入ると、否応なしにオリジナリティが発生する」のだ。

 対してAI生成は、「模倣して、ツギハギする」だけで、そこに創作性と呼べるものは微塵も無い。



 さらに言えば、AI生成が使う材料は、他者の作品そのままだ。

 無理解なコピーにコピーを重ねたところで、盗品で着飾る盗賊に等しい。

 畢竟(ひっきょう)、AI生成で創作品を生成するような輩は、創作者とは呼べまい。

 斯様な産物で、「創作者である」などとは名乗って欲しくはない。



 上記の件もあり、少しばかり感情論じみた提言になってしまうが……

 「人の手によるリスペクトある模倣」と、「AI生成による機械的な模倣」。

 このふたつは、「人間性=創造性の有無」という点で、大きな隔たりが存在していると思いたい。

 どちらも摂取した創作物を参考に新たなモノを生み出す作業であるが、全く次元が異なる行為なのだと。


 そうでなければ、ここまで積み重ねられてきた先人たちの歩みは、すべて食らいつくされて無価値になってゆくから。




 人の手が入るか否か、そこに想いがこもるか否か。

 それが問題なのだ。

忘れそうになるが、「創造」の反対は「破壊」ではなく「模倣」である。

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