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07 お仕事
目隠しして連れて来られたのは、たぶんおっきなお屋敷。
門の前でハルミスタさんとはお別れ。
「頑張ってね」
耳元でささやかないでよ、お姉さま。
地味っ娘なりの乙女がきゅんきゅんしちゃうよ。
引っ張られて放り込まれたのは、地下室っぽい部屋。
くたびれたおじいさんから仕事の内容を説明されて、引き継いだ。
そこそこ広い部屋の中には、山盛りの資料と、たくさんの画材。
部屋の奥の扉は、寝室とシャワールームとトイレ。
食事は一日三回、持ってきてくれるとか。
やること了解、環境はまずまず、やる気は絶好調!
まずは、今までに行われていた作業内容確認。
うーん、こんな感じですか。
この世界の有名冒険者たちをデータ化して、バトらせるシステムっす。
なんていうか、異世界万歳ってな感じ。
きっちり仕上げれば面白そうだけど、なにせ全てが雑。
しょうがないよね、きっとあのおじいさんなりに、慣れない仕事を頑張ったんだよ。
うぃっす、任せろっ。
私が魂込めちゃるからねっ。