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05 メガネ


 依頼主は貴族さま。


 ただし、絶賛没落中。


 今は、裏の仕事で成り上がろうと悪党稼業を頑張ってるそうな。



 とりあえず必要なのはお金、ということで悪党らしく悪だくみ。


 没落前は召喚者たちとそれなりに付き合いがあったらしくて、


 あっちの世界の流行りやら金儲け話を聞いていたとか。



 で、小さな元手で大きな利益を産む商売として、目を付けたのはオタ商売。


 中でもトレーディングカード関係に興味を持って計画を進めたが、


 しろうとさんが何人集まってもちゃんとしたものなどできるはずも無く、


 だったらできるヤツを召喚しようぜってなって、今に至る、っと。



 確かに私は需要にドストライクな人材だけど、なんでそんなにピンポイントで召喚できたの?


「私の召喚、結構スゴいのよ」



 召喚する神官さんの力量次第で、呼ばれた犠牲者のお役立ち度が違うとか。


 ハルミスタさん、結構なスゴ腕でした。


 こっちとしては言いたいことがなきにしもあらずだけど、


 ドヤ顔ハルミスタ姉さんがあまりにも可愛らしいので、許しちゃう私。



「あなた、ソッチ系に詳しいんでしょ」


 そうですよ、たぶんお姉さんがドン引きするくらいに詳しいです。



「じゃ、連れてくわね」


 待ってお姉さま、悪党の群れにか弱い地味っ娘をいきなり放り込むなんて、そんなご無体な。



「じゃ、はいコレ」


 なんすか、この地味メガネ。



「隠蔽系魔導具で、この眼鏡を掛けると魅力がガタ落ちするの」


 つまりケダモノから襲われにくくなる神アイテム!



「故郷を出る時に母さんがくれた物だけど、私はもういらないから」


 待ってお姉さま、フェロモンだだ漏れのあなたが無事に過ごせてきたのは、たぶんコレのおかげ。



「あなたを売ったお金でもっと良い暮らしができるようになるから、餞別ってことで」



 ダメだこのお姉さん、悪いことしちゃうけど悪人にはなれないタイプ。


 人生設計がふわっとしすぎで、この先心配過ぎるっす。



 私がなんとかせねば。



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