表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョンDAYS 召喚師テイマー奮闘記  作者: ディスク
売買
99/105

蜥蜴人 3

「それで、どうしましょウ? 他に何かやらせたい動き等はありますカ?」


「少しソフィアさんと相談したいので待って貰えますか」


「どうゾどうゾ」


 一応エレメシャに断ってから、ソフィアさんと購入についての相談をすることにした。さすがに彼らを眺めながら検討するのは気まずいので、彼らを背に壁際に向かう。

 

「ソフィアさん、率直に言ってどう感じましたか?」


「エレメシャさんならやっていけそうだけれど、残りのコボルトとゴブリン達はちょっと厳しいかな。フロイト君ほどじゃなくても、多少会話が成り立てば違うんだけど……」


「俺も同意見です。そもそもこれから増えるであろうテイムモンスターの世話を手伝ってもらうつもりで購入を検討していたので、彼らとはちょっと条件が合わないですね」


「とりあえず、エレメシャさんを対象に質問してみたら? いくら好条件のモンスターでも値段次第では買えないでしょう?」


 内緒話は終わったので、エレメシャさん達に向き直る。ゴブリン達には睨まれているが、どうしようもないのでそのままエレメシャさんに話しかける。


「エレメシャさん、あなた自身について教えてほしいです」


「私ですカ? それにしても私のことは呼び捨てで構いませんヨ?」


「いや、癖なのでお気になさらず。聞きたいのは得意武器とか持っている技能とかを。それにもしテイムされるとして、要望がある場合はそれもお願いしたいです」


「分かりましタ。まず得意武器ですが、短槍か蛮刀が得意でス。前の主人は多くの人型モンスターを従えていたのデ、色々とお下がりを貰って訓練を受けましタ。なので他には剣、槌が一応使えまス」

 

「なるほど、戦闘は問題無さそうですね」


「技能としては、雑務一般ですネ。魔物の世話や掃除洗濯から、酒保まで一通り出来まス。後は煮込み料理が得意ですヨ。スジ肉のシチューが評判でしタ」


「それはスゴいですね! そこまで有能なら前のご主人も心強かったでしょう」


「中々忙しかったですが充実した日々でしたネ。ここでの日々はのんびりしていて良い骨休めになりましタ。そろそろ出たいですガ」


「最後に、テイムされるにあたり何か要望はありますか?」


「そうですネ。出来れば私も戦わせて欲しいですネ。前の主人は配下の層が厚すぎて戦いには殆ど出れませんでしたから。こう見えても私もモンスター、戦闘種族なのですヨ。進化はしたいですからネ」


「分かりました、ありがとうございます」


 一通り聞きたいことを聞けた俺はソフィアさんとまた話し合った。2人ともエレメシャさんをテイムモンスターとして買うことには前向きな意見だったが、そこは値段次第ということでハイデさんに話を振ることにした。


「ハイデさん、エレメシャさんを買うとすればいくらになりますか?」


 話しかけられたハイデさんはゴブリン達に罵られて若干頬がひきつっていたが、此方に答えてくれた。


「そのリザードマンの売値は80万ゴルディンとなっております」


 その値段は、普通に考えれば大金だったがエレメシャさんの技能と比較すれば安すぎる金額だった。

 10年以上をキャラバンで過ごした戦士で、経理や雑務もこなせる人材を奴隷として買えば10倍の値がついてもおかしくない。


「それは……かなり安いのでは? 何か出していない情報や条件があるのですか?」


「いえ、6等級のテイムモンスターの相場にしては、これでもかなり高額なのですよ。そもそもこの辺りではテイムモンスターの需要が少なく値段が付きにくいのです」


 先ほどロベルトさんが買った一家の父親の値段は280万ゴルディンだった。

 彼には失礼だが、中年に差し掛かった農民の男でもその値段が付くのに、エレメシャさんが驚くほど安い理由はたった一つ。彼がモンスターだからだ。


 驚いたことに彼よりも、多少の受け答えができるゴブリンやコボルトの方が値段が上がる場合もあるとの事だ。

 理由として、6等級の魔物は一般人の手に余る存在というものがある。


 ゴブリンやコボルトは7等級で、普通の農業系のスキルしか持たない農民でも一対一なら得物次第で勝てるだろう。だから農村などでは使役術のスキルが無くとも、奴隷商館に売られた元テイムモンスターのゴブリンを買って、安価な労働力とすることがある。


 しかし等級の差というものは大きく、6等級となると戦闘スキルがある冒険者でないとまず抵抗できない。必然的に使役術があるテイマー以外の需要はなくなり、値段が上がらない状態が出来上がる。


 根本にはモンスターへの恐怖があり、いくら話が通じると言っても農村で受け入れられることは無いだろう。


「安い理由は需要の無さですか」


「はい、さすがに今いるゴブリンのように話が通じないモンスターより安くなるということは無いのですが」


「ソフィアさん、これはもう決まりで良いですよね?」


「ええ、掘り出し物だと思うわ。私よりも歴が長い戦士は大歓迎よ」


 ハイデさんとの契約が成り、代金の支払いはロベルトさんがいた部屋に戻ってすることになったので、先にエレメシャさんのテイムをさせて貰えることになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ