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ダンジョンDAYS 召喚師テイマー奮闘記  作者: ディスク
初探索
40/105

帰るまでが冒険です

 振り返る余裕もなかったが、ようやく後からきたホーンボアを仕留めたので、シルトが締め上げていた1頭目のホーンボアに向き直る。

 もはや血が止まってぐったりしているように見えるが、やはり油断は禁物である。

 フロイトに心臓めがけてグレイブを突きいれてもらったら、火がついたように暴れだした。

 それでもそれで命を燃やし尽くしたようで、ようやく動かなくなった。


 さて、これからの行動を考えなければならない。

 まず前提として、もうダンジョンを出る方向で動こうと思う。仮登録のクエストはすでに達成されているし、今日は慣らしのつもりだったのに、ついつい奥に入り込んでしまった。

 イレギュラーな状況にも対応できたが、これは一旦帰還して戦略を整理する必要がある。


「2人とも、今日は帰ろう」


 フロイトとシルトにそう声をかける。フロイトはほっとしたようで、少し表情が緩んだ。口には出さないがこれ以上奥に進むのは賢明ではないと思っていたのだろう。


 シルトは特にリアクションがない。魔力のパスを通じて簡単な喜怒哀楽は分かるが、ゴーレムはそれが薄い。

 とはいえ初召喚から5年でシルトも成長し、大体の感情は読み取れるようになってきていた。

 まぁ今はなんも考えてないけど。君はホーンボアとガチンコでやってもぶっ潰せるから余裕って感じだね。


 まずは倒した2体のホーンボアの処理である。この2体は解体せずに、このまま聖人の腰袋に入れて持ち帰ろうと思う。

 2体分の解体時間を考えると、また魔物が沸いて突撃をくらう可能性がある。

 どちらも心臓を傷付けたので血抜きは充分であるし、冒険者ギルトに内臓込みで持ち込んだ時の差額も知りたいところだ。

 値段次第ではホーンボアは解体せずにそのまま持ち込むこととしよう。

 

 そうと決まれば手早く動こう。シルトに持ち上げてもらってホーンボアを収納していく。

 返り血を浴びて鎧はもちろん、聖人の腰袋まで赤黒く斑になってしまっている。この街にも洗浄スキルを生業にする人はいるんだろうか。


 実家では1月に1度、清掃系のスキルを持った専門家に衣服を洗浄してもらっていた。

 この世界の縫製技術では消耗品の下着はともかく、上着やズボンは毎日水洗いなんてとても出来ないから、ある程度着回してからまとめて洗浄のスキルできれいにしてもらう。


 洗剤や石鹸で洗う手もあるが、血の汚れは簡単には落ちないはずだ。冒険者ギルトで見た冒険者たちの鎧には血の痕がなかったようだし、どこかにはいるはずだからこれもギルトの受付で聞いてみよう。

 

 今まできた道を引き返していく。

 1度通ってきたはずなのに全く別の道に見えてしまう。

 このダンジョンは5階層までは1本道のはずなので、迷う心配はないがいずれマッピングしながら進むときも来るだろう。

 帰る道中でホーンボアに2回、冒険者に1回遭遇した。

 やはり魔物が湧くペースはかなり早いようだ。冒険者は5人組で、全員が戦士の出で立ちだった。

 ダンジョン内で他の冒険者とすれ違うときは注意が必要だ。戦闘で気が立っていると、些細なことで衝突してしまう。


 それだけならいいが、実は盗賊行為に身を染めていることもある。

 まぁ、低層の1本道で襲う馬鹿はいないと信じたいが、馬鹿だから盗賊なんかになるわけで。


 この国は豊かで仕事もたくさんある。どんなに食い詰めても農民や開拓村の村民は募集しているし、そこに移動するための補助すらある。

 この現状で、職が無く食い詰めて盗賊になりましたなんて通じない。盗賊死すべし。


 警戒した割にはそれほど多くのホーンボアには遭遇せず、出口まで来ることができた。3ヶ所ほど見覚えの無い血溜まりがあったので、すれ違った冒険者が倒して回収したんだろう。

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