表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/11

第一章 ゲームの世界の僕

始まったようで始まってない第一章。よろしくお願いします。

ゴーグルの中の視界が真っ暗になると、BGMと共にキャラメイク画面へと移る。何千回とした作業でも毎度楽しくてしょうがない。


「あなたはどちらの力を望みますか?」


最初に画面中央に現れたメッセージ。読み上げられた後真っ黒な背景に沈むようにメッセージが消え入り、2つの選択肢が現れる。


おおっと、ここで主人公の属性を決めるのかな?


#白の騎士# #黒の騎士#


あれ、二つだけ?タイトルは確か『七色騎士物語』(レインボーナイツ)だったような…。七種類選べるわけではないのか。それとも1週目クリア後に現れるパターンとかかな?


色々と考え始めてしまい思わず手が止まる。


うーんとりあえず選んでみるか…。


2種とはいえ主人公を決める大事な選択。恐る恐るまずは白の騎士に手を合わせて決定を押してみる。


すると画面が切り替わり画面右側に白の騎士の相貌が現れる。全身を白銀の鎧で包み、剣と盾を構える姿は正に勇者そのもの。


おお!!かっこいいじゃんか!やっぱ選ぶなら王道主人公だよね。 オンラインゲームでいくつかサブキャラもやったけど魔法でサポート役とか苦手だったもんなぁ…。


しかし見た目だけで決めてはいけない。キャラによって能力(アビリティ)やステータスが違うのはゲーム歴20年の僕には自明のこと。


まずは左画面にも目を通してキャラの特性をつかんだ後に黒の騎士とも比べてみないと。えーっとどれどれ…?


#白の騎士#

 特徴 全体的基礎ステータスは低い 運が高い。

 初期スキル《白の導き》

 →基礎ステータス値が半減。運のみ通常。

 →人間に対する魅力が2倍。仲間になりやすくなる。

 →モンスターに襲われにくくなる。


#黒の騎士#

 特徴 全体的基礎ステータスは高い 運は低い。

 初期スキル《黒の呪い》

 →基礎ステータス値が2倍。運のみ通常。

 →人間に対する魅力が半減。仲間になりづらくなる。

 →モンスターに襲われやすくなる。


ざっと見るとこんな感じかぁ…。んー…何とも対照的だなあ。RPGの醍醐味として仲間や味方キャラは必須だし白の騎士かなあ…でも初期ステータスが弱いうえに半減は痛いなあ…かといって黒の騎士は仲間になりづらくなるし運悪いし…ぶつぶつぶつぶつ。。。。




‐‐‐‐‐‐10分後‐‐‐‐‐‐


よし!黒の騎士に決めた!


ステータス表示画面左下の決定表示に手を合わせポチっと押した。


まさか最終的に見た目で決めてしまうとは…。ま、やりづらかったら白でもプレイしてみよう。


「名前を入力して下さい。」


メッセージと共にキーボードが現れる。


えーっと…まあいつものハンドルネームでいいか。


#ヴラド#



全ての項目に入力が完了。ゲームモードは勿論HARD。ラスボス直前までセーブ禁止の鬼畜使用で挑む。


まあこのくらいやらないと簡単にクリアしちゃってつまらないしね。


「黒の騎士ヴラド様。この世界をお救いください…。」


最後のナレーション。段々と画面が明るくなる。


ああ、もちろん救いますとも!待ってろドラゴン!魔王!新しい世界!



新作VRRPG。限りなく現実(リアル)に近い風景、モンスター、この世界観。


とはいえあくまで非現実(ゲーム)。そう、僕の大好きなゲームだと考えていた。


この時までは。



毎度ご愛読ありがとうございます。次章もよろしくお願いします。

                                            神条紫城

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ