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序章 現実世界の僕

初めての投稿です。以前から小説を書きたいと思っていて初めて手を伸ばしてみました。

まだ異世界のいの字も始まっていませんが多分異世界ものです。


ゲーム歴20年。なんの個性もない自分に誇れるものがあるとしたらこれくらいだろうか。


物心ついた時にはゲームをやっていた。ちょうど僕の生まれた時代は家庭用ゲーム機の最盛期で、もちろん子供らしく毎日元気にゲームをしていた。


友達と一緒にするのも好きだったが、どちらかといえば一人でプレイしていた時間のが長かった気がする。


ゲームの世界が好きだった。現実はつまらない。別にそこまで不満があるわけじゃないけど普通過ぎるとゆうか…。


現実にはドラゴンはいないし、魔王もいないし、皆にあがめられるような勇者でもないし。


だからこそ憧れた。そんな世界に。


現実では何も持たない僕だからこそ、誰でも簡単に主人公になれる世界、特別な体験ができる世界が好きだった。


何度そんな世界に生まれてみたかったと思ったことか…。


こんな事友人にはとても言えない。皆叶えたい夢とか、やりたい仕事とか、恋人とか…僕には無い大切な物がたくさんあって、住む世界が違う。そんな風に感じていた。


本当は多少なりとも羨ましさがあったのかもしれない。


でもゲームを何も持たない現実からの逃げとかそんな風には考えたくなかった。


それは僕にとってNGワードだ。


最初はたくさんいたゲーム仲間もちゃんと大切な何かを持っていて、気がつけばこんなにもゲームにのめり込んでいるのは自分くらいになっていた。


少し寂しい気持ちもするけど、こんなにもたくさんの世界を知れて僕は幸せ者だ。何千通りもの人生を歩めたような気がする。


ジャンルを問わずやっていたつもりだったけど、やっぱりRPGが一番多かったかな。


そんな僕は今日も新作のゲームを買ってきてしまった。


ただのゲームなんかではない。体感型VRRPG。


VRが発達したおかげでゲームの世界は以前よりずっと魅力的になった。誰でもゴーグルさえあればゲームの世界をそのままリアルに体験できる。


ただ…僕はちょっとお金かけて全身モーションキャプチャーのデバイスを揃えた。


まずはスーツ。本来想定している用途はスポーツの練習や危険な場所でのロボットの操作らしいんだけど…その応用で娯楽の世界にもスーツは登場した。


全身の何か所にもセンサーを埋め込むことにより触覚刺激のフォースフィードバックを可能としている。


フォースフィードバックとは…、あれ…コントローラーのボタンとかがブルブルっとするやつ…?だったかな。


これによって視覚や聴覚に加え、触覚にも感覚が伝わりよりリアルで臨場感のあるゲームとして味わうことができるようになった。


問題となったのは場所。僕みたいな普通の大学生じゃ六畳一間の小さなアパートにしか住めない。


全身を使うには広い場所が必要だけど…そこも何とかなった。


移動すら可能にするデバイスの登場。対象者を軽く宙吊りにしてトレッドミルに固定。よく滑る凸レンズ型の床の上を走り、足の加速度センサーで移動量を拾うシステム。


簡単に言うと…、360°移動可能なルームランナーかな。


これが高かったんだ…ホントに…。このためだけにバイト頑張ったんだから…。


これで家の中でも全身を使ってゲームができるようになった。手に持ったコントローラーとは操作が全然違う。


全身の動きをスーツのセンサーがデータをワイヤレスで転送する仕組み。


膨大なデータ量を必要とするからまだVRMMOなんかは登場していない…。でも近い未来、達成できるような…そんな気がする。


でもついにVRにもRPGが登場した!体感型VRでは初めてのジャンルだから完成度はあまり期待できないけれど…この日をどれほど待ち望んだことか…!


仮想空間で自由に動く体!現実と変わらぬほどの感性!ついに…ついにゲームと現実がひっくり返るようになってきたんだ!


…また1人で舞い上がってしまった。オチツケオチツケ。


物思いにふけるのはこれくらいにして早速買ってきたVRRPGを体験してみよう。

えっと…タイトルは『七色騎士物語』(レインボーナイツ)か…。おっといかにもRPG感を漂わせつつも感じる地雷臭が…。


まぁ…体感型VRのRPGは初めての試みだしね。完成度は気にしない、気にしない。


早速ゲームソフトを入れスーツとゴーグルを装着。トレッドミルに自分を固定。


流れるBGMと共にスタート画面が移る。


グラフィックはまだまだ荒いなけど…。でも、これはすごいな!


自分の前にはゲームのタイトルが浮いていて、奥行きがある。


次に感覚の確認。手を握ったり開いたり、辺りをキョロキョロ見回す。


四角いさっぱりとした空間にタイトルと自分だけが存在する。


プロフィール設定へと移ろうと空間をタッチした瞬間、どこからともなく聞こえた声と共ににゴーグルをつけた視界が真っ暗になる。


「ようこそ。ゲームの世界へ。」







ご愛読ありがとうございます。これからでき次第投稿するので目を通していただけると幸いです。

応援よろしくお願いします。

                                            神条紫城

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