プロローグ
新しく始めました。
「お疲れ様でしたー」
大河内忠勝は32歳はサラリーマンだ。
毎日のように朝6時に起きて出勤し終電で帰る、所謂ブラック企業に勤めている。この会社では新人はすぐにやめてしまい長続きしない。しかし、忠勝は大学卒業からこの会社で働いている。
給料が特別良いわけではない。ただ、忠勝の中途半端で投げだせない性格が悪い方に働いてしまっているだけだ。
ただ働き、たまの休みに溜まったアニメを消化しラノベを読む。それだけの生活を続けていた。
ーーー忠勝は家に帰り、シャワーを浴びながら思う。
(ラノベとかアニメの主人公はいいよな。俺だってあんな能力があればもっとうまく生きられるのに)
中学の頃から創作物のキャラクター達に強い憧れを抱いていた。物語の主人公達にだ。
だが、高校で部活をしていて気づく。
自分は主人公ではない。と...
大学でサークルに入るとわかる。
自分が主要キャラでもない。と....
そして会社に入りただ惰性で生きるようになると感じる。
自分は名前もないモブだ。と......
名声はない、活躍はない、セリフはない、価値はない...
シャワーから出るとテレビをつける。寝る前に少しニュースを見るのは忠勝の日課だ。
「......今日も暗いニュースばっかだな。神様は何やってんだろな...」
しばらくテレビを見続けても、暗い話題ばかりだ。明るい話題といえばスポーツで勝っただのという忠勝には興味のないものだけだ。
20分程テレビを見ると眠気がくる。時刻は午前1時半....
忠勝は明日もはやいと考え、布団に入る。眠気を感じながら呟いた。
「....いつまでこんな生活続けるんだろ.......」
短くプロローグ。
これからよろしくお願いします