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本家の守り神が見える使役できるとして巫女として祭り上げられたのが5才の頃。それから本家や分家の行事の進行やお客様を接待するための準備など色々な事を叩き込まれた
しかし、基本的に能力が低い人間であったがために周りに迷惑をかけてしまった自覚はあるが、それでも一族の不利益になるような事はなかったはずだ
それなのに本家の息子や有能な分家の息子たちが気に入らないという主な理由から巫女という地位からおとされた
まあ、能力的に限界を感じていたので別にそれについてはなんとも感じていないと言うか、やっと重圧から逃れられるとホッとしたのは事実である。
私に変わり巫女として祭り上げられたのは周囲からちやほやさせるのがうまい愛されキャラの娘なので、今後とも上手く周りを利用してくれればいいと思って一般人に戻る
一般人と言っても今の今まで本家に尽くした人間を無下に扱うのはと言うことで一族のなかで可もな不可もなくと言った会社にコネで入社。仕事ぶりは、可もなく不可もないと評価されるが、正しい評価だと不平もなかったのでそのまま勤続している。
本家の事については、仲がよかった人たちから不平不満が飛び出してると愚痴を聞かされているが、私がどうにもできない事柄だということは理解しているからそれだけにとどまっているし私の家が、、一族の行事に参加する事は皆無なので実際どのような状況になっているのか把握していなかった
「満場一致で無能な巫女の変わりとして決定したのに何でですか?」そう疑問をもらしてしまった私は悪くない。質問された本家からの使者が苦虫を潰したような顔になったので嫌味だと捉えられたみたいだが
「嫌味ではなく本心です。無能なのは自覚していましたから重責に耐えられなくなっていましたし。それならば能力がある人間に交代して貰って安心していたところなんですよ」と巫女の補佐としていう名目で仕事内容は巫女そのもの仕事をしろと本家からの達しが来たのだ。同席していたと社長もそれはどういうことなんだ?と言う顔をしている。そもそも、会社に使者を送ってくる辺りで既にどうなんだろうと思う。
どうせ息子たちが暴走しているのだろうと思い
「今のお達しを出したのが、当主様ならば従います。しかし、当主候補の総意とならば従えません。だってそもそも権限がない人からのお願いなんですから」とお断りしてから仕事に戻った
社長は色々思う事があったらしく今回の件を当主様に報告したのが事の発端で重役や当主候補者以外の一族から現巫女はふさわしくないという声が強く上がり再び私が巫女として任命されてしまった。愛されキャラの娘とそれを推した当主候補や一部重役たちは、任を下ろされ一族の監視されながら一生を終えた。
私も巫女として長年勤めあげて一族から夫というなの世話係りを任命された人と一緒に激務をこなし一生を得た
もうこんな大変な人生送りたくないと思いつつ天命を全うしたのだが
神さんよ。私の事が嫌いか?と聞きたくなるような事が起きた
大往生したはずなのに目を覚ましたら見慣れた本家の神殿が見える。神殿の前に立っている神官はとっくの昔に亡くなっている人であるが、幼いときにお世話になった人だ。仕事には厳しいが仕事から離れると子供に優しい人だった
キョトンとして見ている私をみて起きたの?と聞いてくるのは若かりし頃の母にそっくりな女性。
抱っこされて運ばれていたらしい。本能的に安心できる場所だと感じてぎゅっと抱き締めてくれる人にしがみついて擦り刷りと頬を胸にすり付けると
甘えたさんねとぎゅうっとしてくれる。揃いの衣装を着ている子供たちが沢山いる神殿の中をみれば七五三の行事だろう。後ろには子供たちの家族が控えているのが見てとれる。
ほら。と床に下ろされて子供たちのところに誘導されるのだがなんだか行きたくない。行きたくないという感情が爆発して泣いて拒否している私を困った顔をして再び抱き締めてあやしてくれる母らしき女性というか母親だろう
嫌々を片言で繰り返す私をみて会場にい職員もそこまで泣くなら。と控え室に下がるのを認めてくれる位のおお泣きをする私
控え室に居ても行事に参加したことになるのでぐずつきながら母親の胸に抱かれて行事が終わるまで待機というか寝落ちる。普通はそのまま交流会となるはずだが起きたら兄姉と一緒に車のなかにいたので、即来たくしたのだと考えられる。交流会と言っても重役や本家の子供には大切なのだが、末端の方になれば食事会的要素しかないから別に参加しなくてもいいのだ
まあ、何で逆行したのかは知らないし、そのスタートが5歳の七五三であったこともわからないが、おお泣きしたせいで本家の子供と交流しなくてもよかったので、守り神が見えるとか言っちゃうイベント?も潰した事になる。つまりは1度目の人生の分岐点を違う選択をしたということになる。と言うことは、本家に巫女として引き取られることなくのんびり過ごせると言うことだ。
なぜか本家の守り神が分離して霊体で足元に寝ているのかは良くわからないが、まあ難しいことは考えずのんびりいくこととする