登場人物、その他設定
人物が増えてきて、言語についてもいろいろあるので、まとめてみました。
読まなくても、内容はわかります。
登場人物 その他設定
この世界では、誰でも最初は、性別を持たない者として生まれる。ある程度の年齢になると変化して性別を選ぶ。
性別は一生のうち、何度か選ぶ機会があるが、必要な薬草などがあり、それらは高価なため、貧しい者は何度も選べない。また、あまりにも性別を変える者は、『誠意を持たない』『心の浮ついた』者として、悪く言われる。どのように性別を変化させたかは、名前の後につく『マー』や『コー』の音でわかる(例/ザイ・マ・コ……最初に女性に変化して子を産み、次に男性に変化して子をなした者ザイ)。
家系は、女性の血筋で判断される事が多い。この世界では女性体の方が、力が強く、背も高い。労働力として役立てるため、最初の性別は、女性を選ぶことが一般的。
最初から男性体を選ぶのは、裕福な一族の者のみ。
イル
ドナの村のラッタ(家を持たない群れの子ども)。成人前で、まだ性別が別れていない。村長カン・マの十六番目の子。父親は四番目の夫ハイ・コ。既に病没しており、後ろ楯はない。ほったらかしの状態で育った。
五つ年上のメルに育ててもらった。
メル・ムー
カン・マの二番目の夫、ザイ・マ・コの血筋の子どもで、二年前に成人し、女性体になった。カン・マの血筋ではない。ザイ・マ・コにとっては孫にあたる。
元々はビラウ(家つきの子ども)だったが、両親を失い、カン・マの夫たちの嫌がらせでラッタの群れに入れられた。ラッタの群れでは、イルの面倒を見ていた。遠く離れたハイロの村から婚姻の申し入れをされ、婚儀を上げる予定。
カン・マ
ドナの村長。厳しい表情の女性。優れた長と呼ばれる。
ソル・コ
カン・マの第一の夫。古い血筋の者で、姿形も美しく、敬意を払われてはいるが、愛情は得られなかった。
ザイ・マ・コ
カン・マの第二の夫。若いころは、近隣に鳴り響く美貌の持ち主だった。一度女性化した後、男性化してカン・マと婚姻を結んだ。現在もカン・マからの寵愛を受けている。
ラニ・ムー
ソル・コの血筋の娘。イルの姉。気位が高く、弱い者に容赦がない。ケナ・ムーへの対抗心から、メルやイルをひどくいじめる。
ケナ・ムー
カン・マの後継者。女性体。第二の夫ザイ・マ・コの血筋の子ども。イルに対して関心はないが、メルの関係で顔見知り。ラニ・ムーに恨まれている。
ザイ・マ・コは貧しい家出身で、後ろ楯を持たなかったため、立場はずっと微妙だった。
ジョー・マ・コ
カン・マの祖母。ドナの村の最年長者。
ギレ・ク、アレ・マ、テマ・コ、サリ・ク。
ソル・コの取り巻き。
用語説明
ラッタ
家を持たない子どもの群れ。『汚い小動物』という意味合いがある。後継者以外の子どもは、産み捨てのような状態で、群れで育つ。とは言え誰の子どもなのか、わからないわけではない。村によって扱いは変わるが、大体どこでも、食事や古着などを裕福な者から恵んでもらい、下働きのような事をしながら育つ。
ビラウ
家付きの子どもや、後継者を意味する言葉。元々はこちらが『子ども』という意味だったが、身分の区分ができるにつれ、『血筋がわかっている、家で育てられている子ども』に対して使われるようになった。
ロハイ
太陽神。名を呼ぶ時には必ず、ダル・コー(大いなる父)の尊称がつく。男性。美しい面と子を与える力、恵みをもたらす優しさを持つとされる。
リーア
大地の女神。名を呼ぶ時には必ず、ケン・マー(麗しき母)、カッハ・マー(強き母)、カッハ・マルー(猛々しき戦士)の尊称がつく。女性。猛々しい戦士であり、命を与え、また奪う者とされる。
アーベ
太陽の神の長男。天空の御子。アーベ・ク
イー・オ・ウィカ
大地(古語)
ウ・ウェレ
恵み。アーベの子である精霊。アーベと同一視されることもある。
エン、クエン
麗しき
エンビダ
麗しきわが盾。恋人や夫婦の、男性から女性に対する呼びかけ。
カッハ
強い、猛々しい
ク
男、兄弟
コー
父親
ダ・クタラ
神々、力強き精霊たち
ダル
大いなる
チャミ
かわいい人。恋人や連れ合いのほか、妹や、自分の子どもにも使われる。恋人や連れ合いの場合は、女性から男性に対して使われることが多い。男性から女性に対しては、エンビダが多く使われる。
ビルト
守り。ベダの娘である精霊。ベダと同一視されることもある。
ベダ
大地の娘 ベダ・ムー
マー
母親、子を産んだ女
ムー
姉、姉妹、娘
ム、マ
女
マルー
戦士
ローハ
太陽
リーア・カ
大地