2.出会い
2
さて領地から大分離れたのは良いが…
「自由に生きると言ったもののどうしよう…」
そう俺には生きるすべが全く無い。一体どうしたものか。
「そんな事考えても意味ないなとにかく進もう」
そう、俺は今自由なんだ!とりあえず何をして生きようかなぁ。そう迷っているときであった。
「君!こんなところで何してるんだい?」
え…どうしてこんなところに人が…
「え…どうしてこんなところに人が…とでも思ってそうな顔してるね〜」
クスクスと笑ってこっちを見ているのは黒髪のきれいなショートヘアをしている10個くらい上のお姉さんだった。
「君の名前教えてほしいなこんなところにいる子供見るの初めてだから」
「…フブキ…」
「フブキか〜いい名前だね〜どこの家の子なの〜?見た感じ結構良いところの出だと思うけど」
「……」
「え、なんか聞いちゃいけないこと聞いちゃった感じかな?話聞くからこっち来な。」
そうして俺はことの顚末をお姉さんに言った。
「ひどいこともあったもんだねぇ…辛かったでしょまだそんな歳なのに」
「…お姉さん名前なんて言うの…?」
「あ!そう言えば言ってなかったね、私の名前はエルザ、エルザ・ドボラール、皆からはエルザって言われてたよ」
「…エルザはどうしてこんなところにいるの…?」
…は!…つい気になったので聞いてしまった…殴られる…
「なんでそんなに身構えてるのよ」
「…え?殴らないの…?」
「どうしてあたしが殴らなきゃいけないのよ、むしろ教えてほしいくらいだわ」
「え…?だって聞いちゃいけないことだったんでしょ…?」
「んなわけ無いでしょ〜、どんな教育受けてきたのよ。良いわよ教えてあげるわ」
そうしてエルザは僕にどうしてここにいるのか教えてくれた。なんと驚いたことにここにいる理由が僕と一緒で公爵家に追放されたというのだ。
「エルザにもそんな事情があったんだ…」
「ええ、でももう気にしてないわ、だって私は最強魔法使いなんですもの!」
「最強…?まほうつかい…?」
ご愛読ありがとうございます!エルザって名前案外お気に、家名に関しては思いつき。