10.決闘
10
アルマさんと決闘するのかぁ。でも、ボクアルマさんの実力どんなもんなのか知らないしなぁ。とりあえずオリジナルは使わずにやってみるか。
「考え事はもう良いかしら」
「ええ、構いませんよ。やりましょうアルマさん」
「では、入学をかけた決闘。フブキ対生徒会長アルマ。初め!」
さぁ、アルマさんどういう攻撃をしてくる。
「風よ吹け!そして刃となりあの者を貫け!ウィンド!」
ブゥンブゥンブゥン
「…この程度か」(ボソッ)
「ふん!どうよ!」
「…いやぁ驚きましたよ」
「でしょ〜強すぎておどろいたd…」
「まさかそんなにダサい詠唱をまだしているとは」
「…は?」
「それに威力がまだまだですね。なにか手加減をしているように感じます。本気を出してもらってもいいですか?」
この学校の生徒会長なんだ。おそらく実力を隠しているに違いない。
「あんた…言わせておけば!」
そういい、アルマさんはまた詠唱を唱え始めた。
「雷よ!あの者に制裁を!トール!」
バリバリバリバリバリ
ドーン…
「所詮こんなものかしら。あの人に教わったとしても、この魔法に耐えられる人なんてそうそういないわよ、先生早くはこんd…」
「いや、その必要は無いな」
「は?」
「いやいや、まさかこんな魔法で倒れたと思われちゃ困りますよ」
こんなんでボクが死ぬと思ってもらっちゃ困るなー。
「どう…して…」
「どうしてもなにも、こんな低火力魔法で倒れちゃったら、魔族の一匹も倒せませんよ。」
「そ…そんな…」
――――――――――――――――――――――――――
sideアルマ
「どう…して…」
あれは私の最高火力の魔法なのに…どうして…
「どうしてもなにも、こんな低火力魔法で倒れちゃったら、魔族の一匹も倒せませんよ。」
「そ…そんな…」
まさか…この子魔族と…ああ…どうして決闘なんて挑んだのだろう。自分はなんて愚かなんだ…
「教えて…」
「はい?」
「どうして魔法を直撃して耐えているのか教えてよ!」
おかしい、いくら威力が低いからって直撃して服に傷一つ無いのはどう見てもおかしい…
「簡単ですよ。防御魔法をちょろっと使っただけです。」
「ぼ…防御魔法…?」
聞いたこともない魔法をどうしてこの子は使えるのだろう…魔法は避けるしか当たらない方法はないはずなのに…
「ではこちらからいかせてもらいますよ。もちろん手加減無しで」
「あぁ…やめ…」
「花の舞 二の型 桜花雪月」
「む…その魔法はあいつが使っていたやつではないか…」
桜がフブキの周りを舞う。とても綺麗だ。そんなことより、また聞いたことのない魔法だ。やはり私ではまだこの男には敵わないのか…そうして私の意識は闇に消えていった…
――――――――――――――――――――――――――
sideフブキ
さて、どうしたものか…
「いや…まさかとは思ったが、ここまでとはな」
そういい校長が拍手をしながらこちらに来た。
「かなり加減をしてやったんですが…アルマさん気絶しちゃいましたね」
「ハハ…あれで加減してるのか。これじゃ私が本気を出しても勝てるか分からないな」
そういい苦笑いをされてしまった。どうしてだろうか。
「これで俺は入学できるんですよね?」
「ああ、もちろんだ。正式な決闘で君は勝利をしたのだからね」
良かった。とりあえず身の拠り所はできた。
「ああ、そんなことよりアルマ君を医務室まで運んでいってくれるかい?あそこの校舎の一階にあるから」
「は…はぁ…」
この人シンプルにめんどくさいだけだな…
そう思い、俺はアルマさんを医務室まで運んだ。
ご愛読ありがとうございます!フブキ君の服装は基本的には白い服装ですね。そこから先は読者さんのご想像にお任せいたします。