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第三十話「バーベキューはリア充がするものだと思ってた時期があります」


「よし、せっかくだから打ち上げしないか?」


帰りの馬車でのユースの発言で、私達は再び夕方集まる事となった。


ギルドでは、印章を更新してもらい(見た目は何も変わってないけど)晴れてダンジョン探索の許可が下りた。今回のトラブルで、謝礼金を貰い(ポトフの材料費)、〈紅蓮花〉からもお礼を言われた。

カンナさんには再び勧誘されたけど、ずっと王都に居られないし、と丁重に断った。

その代わり王都ではいつでも声を掛けてくれと、言って彼等と別れる。

うん、頼りになりそうな伝が出来たね。


三人組とも一旦分かれて、ちょっと防具を扱うお店に行く。一応、見た目には問題があるので‥‥‥でも私の体格に合う既製品はなくて、とりあえず革製の胸当を調整してもらう事にした。

《竜魔法》による変化があるので、あまりガッチリとは防具着たくないのよね。

まあ、無くても問題ないので、ちょっとだけ冒険者っぽさが上がりましたくらいで良いだろう。

調整に時間が掛かるので受取は後日。


その後はお昼ご飯ー。

朝もパンとスープくらいだったので、美味しいお店がいいなー。


買い物もあるので、市場の方に向かい、見付けた海鮮丼のお店に決定!

艶々の酢飯の上に、マグロ、鰹、イカ、甘海老、蟹。山葵を溶いたお醤油をくるりと回しかけて、頂きます!

シャルちゃんは山葵が効きすぎたらしく、ちょっと涙目だったけど、美味しそうに食べていた。


その後は、使った野菜とか屋台料理をまた補充。

今後の事もあるし、も少しストックの魔物を買い取ってもらうか、依頼受けておく方がいいかなぁ。

王都は食材豊富で、ブレーキががが。


それから、王都近くの海岸に。

打ち上げ、予算も抑える為に海で持ち寄ってバーベキュー!って事になったのだ。

この辺りは魔物も出ず、市民の憩いの場になってるそうだ。夏場は海水浴で賑わいそうだね。


集合場所に行くと、既に来ていた三人が火を起こして、網と鉄板なんかを準備してくれていた。


「ありがとう、助かります」

「いや、家から持ち出して来たんで」


《土魔法》でなんとかするかーと思ってたんで手間が省けたよ。聞けば、ユースは南区の下町に住んでいて、ここでたまにバーベキューをするんだそうで、道具も一揃い用意してあった。


私達も食材を《空間収納》から好きに焼けるように出しておく。お肉はノルディン産の牛カルビ、鶏のモモに。ああ、ソーセージ、在庫無かったんだったよ。

それからー。


「うわ、これ何の肉ですか?」

「タイラントボアとロックイーター!うちの実家産だよー」

「危険度5とかの魔物じゃないですか‥‥」


お肉はこれくらいか。次は海鮮!サーモン、ホタテに、エビ、大アサリ、牡蠣、それから、アーマークラブもいっちゃいますかー。


野菜も忘れず、キャベツ、人参、玉葱とか。トウモロコシは忘れずに。

炭水化物摂取には、やっぱり焼そば!ちゃんと買ってきましたよ。それとピザ生地もあるので、適当に好みの具材で作る予定。


「いや、量多くない?」

「バーベキューですよ!食べ盛りが遠慮なく!」

「とりあえず、乾杯ですわよ!」


うん、バーベキューって無駄にテンション上がるよね。ユース達は蜂蜜酒、私達はアークが用意してくれた青紅茶───名前の通り薄い青色をしてるけど、味は烏龍茶みたい──で乾杯。


「「「「「お疲れ様ー!」」」」」


まずは、お肉!焼き肉の王道のカルビに、濃厚なタイラントボアはユース家の特製というタレで頂く。

フム、玉葱ベースでさっぱり美味しい。なかなかやりますな。

お次はホタテー。バターにお醤油をちょっとかけて。焦げた醤油の薫りがー。!


「カトレアさん、クロフォードのダンジョン、行ってみようかと思うんですが、PT御一緒させて貰えないでしょうか?」


昨日は大変だったねと、話しながら美味しく頂いていると、不意にアークが真顔で頭を下げた。事前に相談していたのか、シシリーとユースも同様だ。


「僕達はまだ強くはありません。足手まといかもしれない。でも、こうして知り合ってPTを組んで、いいなって思ったんです。冒険者の生活は大変だけど、楽しく続けられるんじゃないかと」


うん、そうだね。それが一番大切だと思う。

我慢して続けても、面白くないよね。


「うん、わかった。私の目的はクロフォードのダンジョン攻略で、その後は決まってないけど、それでもいいかな?」


「「「はい!」」」


「ちょっと、わたくしもいるのは忘れてないですわよね?」

「勿論、シャルちゃんも一緒だよー」


顔を輝かせる三人と、私の腕を取るシャルちゃん。

王都での一番の目的は達成出来たようです。


その後、私達はPT結成を祝して、再度乾杯。

お肉も海鮮も野菜も、まだまだあるよー。


「さあ、どんどん焼くよー!」

「「「「おーーーー!!」」」」


楽しい打ち上げは、夜遅くまで続いた。




[条件を満たしました。称号《喪女》が《喪女姫》に進化します]

お読み下さりありがとうございますm(_ _)m

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