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桜花爛漫  作者: ふりまじん
サクラ サク
2/14

2話ダンジョン

屋敷の長い通路を明智は急いで進む。

果たして、屋敷の中は、既に、女主に書き換えられていた。


ここは、インターネットの仮想都市。

屋敷を迷路(ダンジョン)に変えるなんて、簡単なものなのだ。


とはいえ、観音開きのドアが続き、お約束とばかりに丸い石が転がってくるのは、トップゲーマーの明智も閉口するが。




屋敷に住む、女主は、魔術師(プラグラマー)ではない。

汎用の迷路(ダンジョン)を作り上げるのが精一杯だ。

明智は、30分もしないうちに、どこかでやっただろうクラシカルな迷宮攻略に慣れ、すぐさま鏡の間から、女主(ラスボス)のいる秘密の通路を見つけ出す。


私相手に…大した時間稼ぎにもなりませんでしょうに。


明智は、暗いトンネルを切ない気持ちで進む。



ここは、ストーリーを作ったり、それを見たりする想像の都、ヘルモポリス。

ここでは物語やコメントが通貨の役割をしている。

ヘルモポリスに登録すると、IDと魔法の石板を手に出来る。

そこで書いた物語を売り買いできる…そんな設定だ。


が、金と素人が絡んでくると、金儲けを目的とした未完が増える。


そうなると、物語を買いに来る旅人が減り、問題になる。


読者の中から、最終回(ファイナル)を読む権利が叫ばれ、1つの法律が決定する。


課金を目的とした作品は、7年、未完で放置、連絡が取れなくなると、この世界での二次作作成の著作権が一部、フリーになる。


勿論、これは拒否する事も可能だ。


が、大半は、これに同意して作品を書く。


なぜなら、そうした方が読者が安心して課金してくれるし、著作権が無くなるわけではないからだ。


そして、年に一度、ヘルモポリスに一週間だけ、特別に読者に選ばれて本になる物語が生まれる。


今年の世話役は、明智と女主の二人であった。


それが、こんな事になるとは。


明智は、地下のモンスターを撃ち殺し、女主の待つ、神殿に向かった。


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